男性は自分のことを語るときに「男は」と一般化し、女性は「私は」と自分自身の問題として取り扱う傾向にあるそうです。
一般化することの弊害は、当事者意識が薄れちゃうってことですね。
奥さんがダンナさんに文句を言う、するとダンナさんは「男ってそういうもんだよ」とかって答える。男じゃねえよ、おまえのことだよ、おまえの!って奥さんは思っちゃうのではないでしょうか。
私が略語や用語を使うことを好まないのは、上記のような一般化感があるからだとこれを書いててわかりました。病名をつけたがるのも同じ。
参考エントリー:再)なぜインナーチャイルドという言葉を使うことがイヤなのか
では本日のテキストです。
朝日新聞夕刊 黒木瞳のひみつのHちゃん
ストレスを自覚すること、気持ちを殺さないこと
つまり、気持ちにフタをしない、ということです。フタをしたら、気持ちを殺したら、自分にどんなストレスがあるのかわからなくなります。自分が何をストレスと感じるのかがわからなくなります。
怖いのは後者のほうですね。
熱いものは熱いと感じることが必要。感じなかったら熱湯の中にいつまでも平気で手を突っ込んでいることができて、そして大火傷です。
痛みとは自分を守るために必要なのです。
さて、ストレスという言葉を見るといつも頭に思い浮かぶものがあります。
牧野鍼灸院さんのブログ:今日の臨床◆ストレスをためないようにって言われても
この記事、これまでに何回も褌とさせていただきました。ストレスを溜めるなと言われて溜めないでいられるなら警察いらんわ!ですよねっ。
そしてストレスという言葉を頻用する方は、ストレスの正体がわかっていらっしゃらないことが非常に多い。もとい。原因となるものに向き合おうとなさっていない。
不定愁訴的なものを訴えると、ストレスじゃないの?と返ってきます。
ストレスの本来の意味は、環境からの刺激によって生じた悩みや緊張や疲労の状態のことです。そしてそのストレスの原因となるものをストレッサーといいます。
風を冷たいと感じるのもおひさまの陽気を暑くを感じるのもストレスなのです。ストレッサーは風と太陽です。
ストレスという言葉を使うからにはストレッサーの存在に意識的にならなければ意味がありません。なんでそうなったのか、です。だってそれがわからないと改善できませんものね。
冷たいんだったら温める、暑いんだったら冷やす、それでもストレスは無くなります。
が。
風が原因の寒さ、太陽が原因の暑さならば風や太陽からいかに身を守るか、ということが根本的な問題解決です。
クーラーでガンガンに冷やして布団にはいってる、ってことをする人が結構いらっしゃいますけど、寒いんだったらクーラー消せばいいんですよね。クーラーを消すことが問題の根本的な解決です。布団をかぶっちゃうのは対症療法です。
不快に感じているもの、ダメージをくらってるな、と思うものをストレスという言葉で丸めないでください。一般化しないでください。
何のどんな刺激が原因となってダメージになっているのか、心や体に影を落とすことになっているのか。めんどくさがらずに自分なりの言葉で表してみてくださいね。いろんな気づきがあると思います。フタをしていたものの存在に気づけると思います。