これ↓の続き
1)先走ってしまうのはなぜ?
改めてうかがうと、ウサコさんのお父さまはプチモラハラ夫でした。
この”プチ”というのが曲者で、これが万人が認めるところのバイオレントDV夫ならまだマシなのですよ(マシと違うけどな。
”プチ”だと加害のほどが認識されにくい。そして矛先はおかあさんに向いてしまう。
ウサコさんがおかあさんに向き合ってもらえてないと感じた原因。
尋ねたことが返ってこない。返っても尋ねたこと以外のものが返ってくる。もしくは、あかんいうたらあかんのや!と理屈を封じられてしまう。
ウサコさんの質問、なんでウチにはお金がないの?なんで私は◯◯ちゃんと同じものを買ってもらえないの?
ない言うたらないんや!うるさく言いなや!
なぜおかあさまはちゃんと返事することができなかったのか。
だって正解は”おとうさんに甲斐性がないから”だからです。
おかあさんはそれをウサコさんに言えないのです。
おかあさんはおとうさんを腐せないのです。
だって。
惚れてるから。
おとうさん、男前だったから。
おとうさんの素行の悪さにも文句言えません。
惚れた弱み、夫の家長としての力不足をおかあさまが肩代わり、そこに持てるエネルギーの大部分が費やされたのでウサコさんに向き合う余力がゼロとなったのでした。
向き合ってもらえない子の必然として、自分には価値がないという思い込みとなります。
価値がない子は頑張るしかない。
言葉のキャッチボールができなかったウサコさんは、”こうじゃないかな?”という推定で先走る癖がついてしまったのです。
困ったことに、この気持は善意がベースです。
相手のために。
相手のためにという善意がなぜ困ったことなのか。
ブレーキが効かないのです。
善意でやらかしてしまってる典型がアメリカです。空爆に罪悪感がないのです。
おっと、脱線。
ウサコさんには、お客様にボールを投げて、返球があるまでこちらからボールは投げないように、とご提案しました。
相手の返事をぐっと待つ。
先走って自分プランをすすめたくなるのをぐっと堪える。
お客様の希望をしっかりと受け取ってから、それに対して提案をする、これを習慣化するようにとお伝えしました。
おかあさまもまた、おとうさまの被害者であった。
おかあさまも、おとうさまに口を封じ込まれていた。
封じ込まれてしまったがために、おかあさまはウサコさんに伝える言葉がなかった。
三つ子の魂百まで。
自分を守るために身に着けてしまった癖はなかなか治りません。
なぜその癖がついてしまったのか、を明確にしないと。
何から自分を守るためにそうなってしまったのか。
自分は何に傷ついていたのか。
過去の痛みを明らかにして目の前の問題を解決する、これがコネクトロンのセッションです。
ウサコさんのこれからが、生き生きとしたキャチボールのやりとりで充実したものとなりますように。