この漢字、読めますか?
強請る
これね、「ねだる」なんですよ、そう、「おねだり」。
おねだりって可愛いイメージないですか?
ちょーだい!ちょーだい!
しかしこの単語にはもうひとつ読み方がありまして。
それは「ゆする」です。
「ゆすり・たかり」の「ゆすり」です。
「おねだり」と「ゆすり」は同じなんですよ。
あなたの相手への要求は、可愛いおねだりなのか、それとも悪質なゆすりか、どっちでしょ。
同じく、おまじない。
なんか可愛いですよね。
しかし、「おまじない」も漢字にすれば「お呪い」です。
善意の「おまじない」が「のろい」に姿を変えた事例をひとつご紹介。
占いとかおまじないとか神社に祈願とかが好きなおかあさん、事あるごとに「おまじない」を発動させていました。
それは家族のためを思って。
手製のお守りなんかもあったりして。
おかあさんがしてくれた「おまじない」、さぞかし心の支えとなったことでしょう。
何か不安なことがあったとしても、おかあさんのおまじないで安心できるのです。
ダイジョブ、グッジョブ、スティーブ・ジョブズ、です(激違。
おかあさんのおまじないで安心できた子は、困ったことにおまじないがないと安心できない大人になってしまいました。
おまじないも呪いも、願いを成就させるためのものですね。
願った通りにするために何かをする、行動と結果の因果がはっきりしています。
願った通りの結果が得られるものは、効果のあるおまじない・呪いとして汎用性が得られるのです。
おまじないが無いと安心できない大人は、しかし自分で効果のあるおまじないを作ることができません。
作ることはできないけど、因果の果だけはわかるのです。
だって現象として目の前に現れているから。
でもその結果をどうやって引き寄せればいいのかわからない。
片っ端からおまじないを試しましょうか。
おまじない少女は、自分の力で出来ていることもおまじないの”お陰”かも、と思ってしまいます。力をさらに伸ばすことをしようと思わないです。
おまじない少女は、何か悪いことが起きたらそれはジンクスの”せい”ではないかと思ってしまいます。ただの偶然かもしれないのに。
かようにおまじない少女がおまじないを頼ってしまうのは、おかあさんのおまじないが効いたからです。
おまじないは効くものだ、という強力なビリーフがあるのです。
おかあさんにはなぜそのように強力なおまじない力があったのか。
いえ、ありません(どっちやねん。
おかあさんにあったのはおまじないの力ではなく、これ。
痛いの痛いのとんでけー、をしてもらっても傷は治らない
おかあさんというより、子どもに。
子どもにおかあさんへの絶対的信頼があったから。何をしてもどうにかしてくれる、おまじないでどうにかしてくれる、という信頼があったから。
他のおまじないでは効き目がない。おかあさんのおまじないでなければ。
おまじない少女は、おまじないというもの全般に力があると思い込んでしまっていたのです。
効き目があるのはおかあさんのおまじないだけなのに。
そうも自分はおかあさんを信頼していたということをすっかり忘れてしまっていました。
少なくともおまじない少女が小さい頃のおかあさんは優れた呪い(まじない)師だったのです。
問題はなんでも解決して、少女の願いは叶えてくれる万能魔術師だったのです。
おかあさんが居なくても大丈夫、うまくできていた事はおまじないの”おかげ”ではなく自分の力であったと気づければ。
それはいくらでもパワーアップできるのだとわかれば。
おかあさん以上のすごい魔術師になれますよ、おまじないに頼ることなく。