今日はこれみました。
オーディション生のひとりが「働いたら負け」ってTシャツを着てました。
いや、懐かしいな、おい。
いえ、懐かしくありません(どっちやねん。
割と最近、このセリフを聞いたのですよ。
Wikipediaによると
「働いたら負けかなと思ってる」(はたらいたらまけかなとおもってる)は、2004年に日本で生まれ流行したインターネット・ミーム。
ニートが問題になり出した頃が2000年ちょっとだとしたら、もう20年もたってるんですね。ニートという言葉も使われてないように感じます。今は引きこもりの方が頻用されてますかね。
転職の合間に失業保険を受給されてる方(仮称:ゆりさん)、受給者のありがちなケースとして、働いてもいいんだけどでも働いたら失業保険もらえなくなる、時間はもったいないけど、という状態でした。
そこで「働いたら負け」というフレーズが登場したのです。
何もしなくてもお金が貰えるのに、働くのは負けであると。
せっかく貰えるものは貰っとけ、というのはわかるんですよ。
でも。
「働いたら負け」の底にあるのは、働かなくてもお金が手に入っている人への敵愾心でした。
働かなくてもお金が手に入る人、つまり、富裕層です。もっと言うなら、親ガチャ勝者です。
ゆりさんはお金の苦労をされています。ゆりさんにとって仕事、労働とは、お金を稼ぐために仕方なくせざるを得ないことでした。
お金のために仕方なくする仕事の反対、わかりますか?
それは、能力を発揮する機会としての仕事です。
お金の苦労された方って、総じて仕事/労働にネガなイメージが強いです。
やりたい仕事を選ぶ余裕もなかったでしょう、目先の条件でとりあえず選ぶしかなかったかもしれません。
「これ、やりたい!」という前のめりな姿勢での選択であることは少なかったのではと。
ゆりさん、とても優秀な方です。優秀なのでお仕事でも成果を上げられるのですが、それが自己評価を高めることに全然つながらないんですよ。
これはゆりさんに限らずで。
優秀なのに、結果出してるのに、評価も(多分)されてるのに、仕事に携わってしんどい思い、損したことばかりが記憶に残っている。
頑張っても報われない、って思ってるから、頑張ったら損だ、となっちゃう。
でも。
優秀だから、できるから、さぼらないし結果出しちゃう。
でも。
残るのは、しんどい、私ばっかり、という気持ちだけ。
「働いたら負け」って、誰に対しての勝ち負けだと思いますか?
つまり。
がんばらなくてもお金を稼げる人
優秀じゃなくてもお金に苦労しない人
つまり。
親ガチャ勝者です。
銀のさじをくわえて生まれてくることは確かに素晴らしいことです。
しかし。
自分で銀のさじを手に入れられることはもっと素晴らしいことではないでしょうか。
その力があることを素晴らしいと思えないなんて。
ご自分が持っている銀のさじ、大切にしてください。その価値を認めてください。
何もせずに持って生まれたさじも、力を尽くして手に入れたさじも、どちらも同じさじです。
そのさじに差があるとするなら、それは「どう使うか」ではないでしょうか。
さじの力を遺憾無く発揮する使い方をできる者こそが勝者かもですね。
さ、これでも「働いたら負け」と思いますか?