さ、彦摩呂の口調でみなさんご一緒に。
献血ルームはネタの宝石箱や!!
あ、今回はネタの話ではありませんで。
昨日ですね、いつから献血ルーム行ってるんですか、と尋ねられて
指折りかぞえて2010年の3月からだよな、と。
うわ、もう3年になるのか。
で、なんで献血ルーム行ってるんですか、って質問もよくいただくのですが、
どっかで書いたつもりでいたけど、新しくご縁が繋がった方には
お伝えすること出来てなかったよな、と反省、改めてちゃんと書かせていただきます。
私ね、献血が大好きなんですよ!!
いや、ほんまに。
かつて履歴書に、趣味:献血って書いてましたもん(実話。
献血に興味を持ったのは五木寛之が売血体験について書いていたものを読んで。
血が抜かれるときに意識がすーっと遠くなるような、
いわばナチュラルハイ状態になれるみたいなことを書いていて、
おお、それは私も体験しなくては!と思ったロクデナシです。
献血ができる年齢になってイソイソと献血バスに乗り込んだのですが、
終わった後に貧血おこしてぶっ倒れたのも今となっては懐かしい想い出です。
そこからすっかり献血にはまってしまい、街で献血バスを見かけたら
フラフラと引寄せられてしまうようになってました。
好きというわりにたいした回数ないのは、
妊娠の前後数年間、まったく献血してなかった時期があるからです(言い訳。
で、妊娠明け、数年ぶりに献血ルームに足を運んでですね、
そのゴージャスさ、サービスの熱烈ぶりに驚いたのですよ。
献血って基本的にはボランティアのはずなのに、こんなにお金使っていいの?と。
サービスで献血者を釣ってたら、サービスなくなったら来なくなるんじゃないの?と。
ま、余計なお世話ですよね、こんなこと考えるの。
で、占いをするようになってからとある新聞記事が目につきました。
東京の献血ルームで献血者へのサービスとしてタロット占いをやっている、と。
血液が不足している、献血者がどんどん減っている、という危機感を訴えたものを
よく目にするようになっていました。
タロットでいいんだったら私も出来るよな、と思い、
献血ルームにお手紙を書いたのでありました、よかったらやらせてください、と。
今は他部署に異動されてしまいましたが、名物鬼係長(鬼とはいっても美人さん)から連絡をいただき、
快諾いただいて献血ルームに行かせていただけるようになったのです。
毎週10時半から16時までやらせていただいてます。
長時間だね、というふうによく言われるのですが、
2時間程度いたって少ない人数にしか対応できません。
無料リーディングを特別なイベントではなく、
献血ルームにいつも置いてあるアメちゃんのようなものにしたいな、と思ったのです。
行けばいつでもやってくれるよ、みたいな。
ま、いつでもといっても週に一度だけなんですけどね。
イベント感も大切かもしれませんけど、私はデフォルトでいたかったのです。
週に何時間か片隅に座らせていただいて、献血ルームの事情がいろいろ見えて来ます。
リーディングに行ってなければ知ることもなかったでしょう。
献血ルームに初めて来られた方は一様に、そのゴージャスさに驚かれますが、
実は献血ルームは貧乏です。
献血ルームというか、つまり日赤(ごめん、略すね)の収入って何かご存知ですか?
血液を売ることで得られる薬価なのですよ。
でも一般企業ではありませんから利益を得るために血を集めて売るのではありません。
あくまで必要とされたものを確保する、という感じです。
ルーム内で提供されるもの、回数ごとにもらえる記念品の数々、
あれらはほとんどが協賛企業からの提供なんですよ。
ライオンズクラブとかね。
一般企業ではないがゆえいろいろと規制も多いようで、
必要な経費を稼ぎにいく、ということが難しいようなのです。
なので、必要なものを提供してくれるスポンサーが必要なのですよ。
いかに献血が必要かということを訴えて協賛企業を募る、ということも大切なお仕事のひとつです。
採血にあたり、血液パックだとかチューブだとかいろいろありますよね、
これら1回分の経費が何万円もするのだそうです。
献血ルームの家賃もいるし、運営にはすごくお金がかかるのです。
でもそれらは利益を得るためではなく、必要な血液を確保するために必要なのです。
人がいっぱい来る場所じゃないと献血してもらえません。
でも、人がいっぱい来る場所は家賃が高いです。
ミントの家賃なんていくらするんだろう、って思っちゃいますよね。
病院から、いついつ手術があるから血液がこんだけ必要だ、と要請があります。
必要な血液を確保するために、声をあげて外で献血者を募っていらっしゃるのです。
血液が調達できないと、手術ができないのです。
もちろん想定外の事故や手術も発生します。
しかし血液は保存できません、いざというときのために備えておくことは出来ないのです。
献血受付の最終時間までに必要な量が調達できていなければ、それはそれは必死に集めようとなさっています。
占いを目当てにひとりでも多くの方にお越しいただければ、と思ったのですが、
いかんせんそんなネームバリューのある占い師なわけでなし、
人寄せパンダになることも出来ず無力感に凹むことも多かったのですが、
献血者を呼ぶためではなく、来ていただいた方に少しでも良い気持ちを持って帰ってもらいたい、
そのことで献血ルームの印象を良くしていただきたいんだ、という鬼係長の意向をうかがってですね、
人を呼ぼうなんておこがましかったよな、と反省させられました。
献血ルームでは、ドナーさんは神様です。
献血をするためにルームに足を運んでくださったドナーさんに対して
ルームのスタッフのみなさんはそれはそれは感謝の気持ちをたくさん抱いていらっしゃいます。
献血してくださってありがとう、という気持ち、
その気持ちに応えるために、失礼がないように、それをサービスの規範とされています。
ルーム内で提供されている飲食物や記念品、これらは献血してくれてありがとう、という
日本赤十字からの気持ちなんですよ。
もちろんその感謝の気持ちは、その血液の提供を受けた人からもあるわけで。
献血者からの善意の提供(たとえお菓子や飲み物が目当てだとしてもwww)
献血者への感謝の気持ち、献血ルームは善意がつどっている場所です、
だからとてもよい気が流れているって感じるのは大げさではありませんよっ。
その善意の場にちょっとでも携わることができたこと、僥倖と思ってオリます。
献血は一番簡単なボランティアです。
あなたの血液が誰かの命を救います。
どうぞ、お近くの献血ルーム、または献血バスに足を運んでください。
献血できる場所はこちらから探すことができます。