怒鳴るおとうさんと怒鳴らないおとうさん

みなさんご存知のように(知らんか)コネクトロンのセッションを受けてくださった最年少は小学6年生で最年長は68歳だったのですが、このたび最年長記録を更新いたしました。

70代女性Kさま、セッションの内容をブログのエントリー化させていただくことにご快諾いただきました、ありがとうございます!!

娘さんがお2人と息子さんがお1人、ご主人さまは他界されています。長女さんと折り合いが悪いとのこと。娘の生育歴ゆえに、と何度もおっしゃいます。となると、生育歴をうかがわないわけにはいきませんやんねー。

他界なさったご主人さまは、長女さまに厳しかったそうです。Kさまも家業と育児のためどうしても長女さまに我慢を強いることが多かったそう。家業に注目。なぜご主人さまと結婚することになったのか、そこが重要なポイントでした。もともとのきっかけは実父さまからの提案。Kさまは「言われたらハイと言ってしまう」そうです。言われたことがイヤなことであったとしても、抵抗がかなったことがないのであきらめてしまわれてるわけです。

抑圧的なご主人さまと別れたいと思ったことは当然あったそうですが、それも叶わぬこと、と早々にあきらめてしまわれていました。

はい、カード。

あかん、もう眠気が限界。続きは明日(またかよっっ

あー、よく寝た。さて、続き、続き。

今年のイヤーカード「吊るし人」
参考エントリー:吊るし人の逆位置
来年のイヤーカード「死神」
参考エントリー:ジャミロット「死神」
ブロックしているもの「主導権争い」
参考エントリー:セラピーカード「主導権争い」
ではどうするか「許し」
参考エントリー:セラピーカード「許し」
得られるもの「インスピレーション」
参考エントリー:セラピーカード「トカゲの声〜インスピレーション」
現状「太陽の逆位置」
で、サイカードでしつこく何度も出たのが「WORK」

主導権争いはケンカしてるっていうより双方に進む行き先がはっきりしてない、って感じです。だから前を向いて進んでいくことが出来れば衝突はなくなるのです。そしてWORKが出てるのでお仕事の方向性みたいなものが見えてきたらいいのかな、と到達すべき地点を定めました。ご主人様亡き後は家業をたたまれボランティアをいくつかなさっています。

お話させていただいててですね、喋りの理路整然ぶりが際立ってましてね。そのロジック構築の能力はどこで身につけたのか、ということをしつこくお尋ねしました。誰の影響を受けましたか?と。印綬格でいらっしゃるのでお勉強は好きなはず。やはり読書量はかなりのものでした。

この聡明さを抑圧的なご主人さまの元で発揮することは果たしてできたのか。ご主人さまは自分の妻の値打ちがわかっていたのか。

結婚生活によって植え付けられたビリーフは「女の人生は男によって左右される」。

Kさまのおかあさまも結婚して苦労をされてます。ま、時代ゆえ、ということもありますけど、親のすすめのままにお見合いをして、子育てしながら身を粉にして働いて、という図式は引き継がれたものでした。仕方がなかった、という言葉を頻発されます。

Kさまのおかあさまの人生も男(夫)によって左右されてしまった。ではその夫、つまりKさまのおとうさまとはどういう方だったのか、「お酒のんでいつもグズグズ言ってる人」。酔って暴れるタイプではなかったようです。酔って暴れないかわりにグズグズしていた。グズグズとはですね、投げたボールを返してくれない、ということのようでした。気持ちをぶつけても返ってこない。

父とは会話にならなかった、言葉って大切だと思った、とおっしゃいました。なるほどー、言葉で伝えるということを大切になさっていらっしゃる方なわけです、それゆえに理路整然とした喋りが説得力をもって伝わってくるわけです、納得、納得。

お金の苦労をずっとなさってます。それは誰かのせいに出来る種類のものではありません、本当に仕方のないことだったのです。お金のこと考えなくて済んだら楽天的になれる。

楽天的でないことで得られるのは赤の「楽しい」、
楽天的になることで得られるのは青の「しあわせ」、
両者を統合すると赤の「自分ちゃん」になりました。

自分ちゃんが来たなら、幸せになりたい。幸せとは、悩まなくて済むこと。悩みの種は娘さんたち。みんな幸せになって欲しい。みんな幸せになるかな、どうなるだろう。

この「どうなるだろう」という不安をターゲットとしてトランスに入っていただきました。

出てきたのは12歳ちゃん、ちょっと大きいけど進めますか。おかあさんと一緒に野原にいます、12歳ちゃんはおかあさんに尋ねます、幸せになれるかな?と。おかあさんは笑って、なれる、なれる、大丈夫だよ、と。

おかあさんから大丈夫だよ、と言ってもらえて嬉しくなることができました。黄色の嬉しさを持って12歳から現在に進んだなら、元気で幸せな自分の姿が現れました。さらに時を進めて80歳に到着、誰の世話にもならず、元気に働くことが出来ていて、娘さんたちも幸せです。

まあ、めでたし、めでたし、って感じですけど、ネガなものがまったく出てきていません。なので塩を塗ることにしました。

12歳の時にイヤだったことはなんですか?

お酒を買いに行かされること。サイダーの瓶を持って酒屋さんにおとうさんのお酒を買いに行かされること。さー、ちっちゃいちゃんがようやく姿を現しましたよ。12歳じゃなくて10歳でした。これでもまだ大きいですね、なのでもっかい探りにいきました。

4歳ちゃん、おかあさんが弟と妹を連れて出かけていきました。おとうさんと一緒に家に残されたKちゃんは地団駄ふんで怒ってます。私も一緒に連れていってよ!と。おとうさんは黙ってそばに居ます。

もうひとつ出てきた光景がありました。それも思い通りにならずにかんしゃく起こしてるKちゃんに対して、それをたしなめるでもなく怒るでもなく、黙ってそばに居てくれるおとうさんです。

おとうさんは怒らない人だったのです、怒鳴らない人だったのです、気長に見守ってくれる人だったのです。気持ちをぶつけても返してこないグズグズ言ってる人ではなくて、そばに居続けてくれる人だったのです。さ、これが見つかった宝物ですよ!!

それに引き換え、ご主人さまは気持ちをぶつけたら怒鳴り返す人だった。怒鳴ることで制圧する人だった。気持ちを言葉に乗せて発することをあきらめてしまわれたことでしょう。

さー、ここで不思議なお話をひとつしていただけました。Kさまと折り合いの悪い長女さまの娘さん、つまりKさまのお孫さんです、そのお孫さんが亡くなられた方の言葉を伝えてくださったのですね。それこそまさにKさまが欲しかった時に欲しかった人から貰えなかったものです。

言葉

言葉

Kさまには持って生まれたリソースとして、また後天的な精進ゆえに豊富な言葉をお持ちでした。でも、ちょっと足りてなかったものがあった。して貰っていないことは出来ない、だから自分の娘たちにもそれをしてやれなかった、とおっしゃいます。

言葉少なく見守ってくれていたおとうさま、傍らには居てくれます。

でも。

気持ちをぶつけても返してくれなかった、黙ってその場に居るだけだった。そう、おとうさまとKさまの間には常に距離があったのです。密着してないのです、触れてないのです。わかりにくい愛情だったのです。もっとわかりやすいものがほんとは欲しかったのです。

欲しかったのは、ぎゅーっっと抱きしめて貰うこと(頼むからハグとか言ってくれるな)。

ぎゅーっと抱きしめて貰ったことがない、だから子どもたちにもしたことない。一杯ぎゅーってしてやればよかった。

一杯、ぎゅーってして欲しかった。

Kさまの言葉が人並み以上に豊になってしまったのは、ぎゅーっっを補うためだったのかもしれませんね。ぎゅーっとすれば済むことを、言葉を尽くして説明しないといけなかったのですね。

思いを伝えるには100の言葉より、ぎゅーっっのほうが雄弁かもしれませんね。大切な娘さん、お孫さんをいっぱいぎゅーっってしていただきたいですね。

もちろん言葉はKさまにとって重要なリソースですので、それを活かしていただくことを提案させていただきました。言葉はKさまの感情をさらに引き出して、ぎゅーっっと相乗効果となってより愛しい人たちにご自身の気持ちを伝えることとなるでしょう。

言葉で足りなければぎゅーっっを。ぎゅーっっで物足りないと思ってる人には言葉を。思いは伝わるまで伝えましょう。あなたの大切な思いをあなたの大切な人に届ける手間を厭わないでくださいね。

60年以上のちっちゃいちゃんの再生の旅に同行させていただきました。機会を与えてくださったこと、深く感謝いたします。

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