何年か前にその連載記事でなされていた発言なのです、「痩せたきゃ喰うな!」というのは。
受け入れられる美意識かどうかは別として、高見沢氏は己を細く美しく保つため、
それはそれはご自分を厳しく律していらっしゃるのです。
もともとは体育会系だそうで、アスリートが身体を鍛えるように、
己の体型維持に気を配っていらっしゃるらしいです。
目標達成への実に真摯な姿、(実はバカにしてたんですけど)見る目が変わってしまいましたね!!
痩せたきゃ食べなきゃいいんですよ。
摂取カロリーを帳消しにするサプリとか、ノンカロリーフードとか、なんだかねえ、です。
食べることを我慢できないのなら、素直に食べたいもん食べろよ!って思っちゃいます。
いつもさせていただいている質問、いまの自分に100点満点で何点つけますか?と。
これまでの最低は20点、最高は80点だったかな。
0点をつける人もいなければ、100点満点の人もいませんでした。
たとえば60点という点をご自身につけられたとしましょう。
じゃあ残りの40点、何があったら100点になります?とお尋ねしたら、
痩せることができたら、とお答えの方が少なからずいらっしゃいます。
痩せたら、今とは違う自分になれたら、もっと自分を好きになれる、と。
断言しましょう、痩せても絶対に自分を好きにはなれません。
一時的な達成感はあったとしても、すぐにほかのダメ出しポイントが出て来ます。
ここではないどこか、今の自分とは違う自分、ってのは、ダメ出しの無限ループです。
容姿コンプレックスだった人が自分の造作に手を加えて見た目アップしても、
まったく自分を好きになれなかった、ということの事例です。
自分嫌い病の方、ご一読をおすすめします。
では、メタアウトカムのレッスンです。
痩せることによってあなたは何を得られますか?
痩せたら自分を好きになれる、ではまずいのです。
それは、痩せられない自分は嫌い、とセットだから。
ネガティブな動機で始まったもので得られた成果は、心にポジティブなものをもたらしません。
安野モヨコの「脂肪という名の服を着て」にしても
自己否定から始まった肉体改造は精神の崩壊を招きます。
なかなか達成できないから、自分ダメ感の増強にもなります。
だから。
自己否定から始まるダイエットならしないほうがいいよ、なんです。
食べることが好きな自分でいいぢゃん。
痩せることより食べる楽しみのほうが大きいんだから。
痩せられないダメな私、ってのはいわば
そのままでいいよ、別に太ってないぢゃん、って言って欲しいんだよね。
別にいいぢゃん、痩せなくても。
おいしいもの食べて、ニコニコしてるの見てるほうがこっちもよほど気持ちいいよ。
ニコニコできてるってことは、自分嫌いが減った、ってことだよ。
おいしいもの食べてたら、自分嫌い治るんだよ。
食べることを楽しんでたら、自分が好きになれるんだよ。
中村うさぎは、自分のこと好きなんてならなくていい、って書いてます。
それは、好きとか嫌いとかどうでもよくて、今のままの自分を受け入れること、ということだと私は思っています。
だって自分をやめることなんて出来ないもの。