五味太郎の昔の著作で、学校の居心地が悪ければ辞めればいいんだ、学校だけが人生じゃないんだ、みたいに書いてあったことに対して、日本の学校はダメだからと子どもを海外留学させることができる経済力がある人にそんなこと言われても、みたいにコメントしてた人がいたなあ。メディアにあがってくる言葉ってほんとごく一部で、表立って発言できる人たちは言わば強者で、その人たちが弱者の窮状をほんとにわかっているとは思い難いんですが。
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占い屋さんの看板や広告によくありますよね、『不倫・復活愛・略奪愛』って。
以前は何も思わなかったんだけど、自分が占い業務に携わるようになってみたら
この3点セットに対応することの恐ろしさが身にしみましてね。
既出ネタですが、占いを初めてから困った事例5本の指にはいるもの、それはですね。
夫の気持ちを取り戻したい、そのためなら何十万払ってもいい、
これまで霊能者やら探偵やらいろいろ使った、でも、どうしてもダメだった、頼んますわ!と。
えっと、無理。
っつか、そんなすごい力がもしあるのなら、それってきっと何十万じゃ無理だと思う。
占いがどうとか以前にもう、DVだわなんだわで、誰がどう見ても別れることをおススメするものでした。
カードやなんやらで見ても、どうひっくり返っても関係継続を勧めるものは出ませんでした。
ちなみに、件のご主人さまの命式を見ても、たいへん珍しい、あんたこれはあかんわ、と言いたくなるものでした。
例え私に、離れた人の心を取り戻す力があったとしても、
それを行使したいとはとても思えない相手でしたよ!!
関係継続がその方の幸せにつながるとは思えなかったですもの。
不倫にしても復活愛にしても略奪愛にしても、ままならない関係や相手の気持ちを
いかに自分のところにしっかりとつなぎ止めるか、がご相談者さまの希望なわけですが
手にはいらないもの、もしくは失ってしまったものをどうにか手に入れたい、ってのは
すでにただの執着となっていることが殆どです。
執着を手放すためにはですね、執着することでどんな穴ぼこを埋めようとしているのか、
穴ぼこの正体を見極めることが重要な作業ですよ。
穴ぼこの正体がわかれば、変わります。
別れること、あきらめることをおススメするしかなかったものが
あきらめないで添い遂げてください、と背中を押すことになります。
その時に出て来るカードがこれ。
セラピーカードの『真実の愛』とタロットの『カップの2』。
このカードはパートナーとの深い繋がりを示す意味以外で出ることってまずないですね。
正直なとこ、やめといたほうがええんちゃう、と思うケースでも
このカードが出たら認めざるをえない、って感じです。
カードがそう言うてんやからしゃーないわ、って。
ま、このあたり『占い』というツールを使用してない心理学畑の方と絶対的に異なるとこですね。
蛇足:
不倫というか婚姻外関係、それぞれにメリットがあるならやればいいと思いますが、
なにより自分を律することができない人じゃないと無理ですよ。
欲しがるだけの人には無理。