献血ルームにお越しくださった20代後半の女性、
人生これまで思う通りに進んで来られたそうで何の悩みもないそう、
おまけに結婚式を間近に控えているとのこと、この世の春ですよね!
何しに来たんじゃ、と腹の中で思っていた私を許してください。
で、出されたお題がですね、新居の場所を決めるにあたり、
彼氏さんと意見が一致しない、とのこと。
どこがいいのかなー、と悩んでいらっしゃいました。
で、それぞれの物件の長所と短所を天秤にかけてたんですけどね、
その方の口から頻発するとある言葉がたいへんひっかかりました。
「◎、◎◎◎」
彼氏さんはあなたの好みの物件には反対してるんですか?とお尋ねしたら、
言ってません、と。
たしかコミュニケーションのカードが出てたと記憶してます。
自分の意見、言ってないんですよね。
言いたいことが言えないタチですか?とお尋ねしたら、
そんなことないですー、と。
実のところ、言いたいことが言えないよりもっと重症でした。
言いたいことが無かったんですよ、自分の意見や考えというものを
端っから抑え込んでらっしゃったんですよね。
自分の意見というものがある、と自覚させないくらいに。
ご自分で、「こうしたい」という考えがうっすらとわき上がってきた時点で、
それと相反する相手の意見があったなら自分の意見は無きものとしてしまうのです。
そこで発せられたフレーズが「ま、いいか」でした。
「ま、いいか」を使って自分を引っ込めたら、相手とぶつかることはありません。
衝突、反対というものに遭遇してないので、この方は思い通りの人生を歩んできた、
と激しい誤解をなさっていたのですよ!!
怖いわー、怖いわー!!!!
そして彼女に「ま、いいか」を使わせるようになったのはおかあさんでした。
いかに自分に自分がなかったか、ということに気づかれて、
私の人生返してー!!と怒ってらっしゃいましたよwww
折り合いをつけるために「ま、いいか」を使うことが必要な場合もあります。
でも濫用してると、自分の中のほんとのとこがわかんなくなりますよね。
どんな穴ぼこにフタしちゃってるのかわかんなくなりますよね。
なので、穴ぼこの存在を無きものにしてしまうことだけは避けていただきたいのですよ。
穴ぼこちゃんの気をすませる、という作業は端折らないでいただきたいのです。
「ま、いいか」という言葉を使ったとき、いったい何と引き換えにしてしまったのか、
そこをウヤムヤになさらないでいただきたいですね。