みなさんご存知のように(知らんか)、人はパートの集合体です。
あなたという容れ物の中に、Aさん、Bさん、Cさん、と沢山のパートが存在しています。Aさん、Bさん、Cさん、それぞれ意見を持っています。それぞれ異なる意見がなんとか折り合いつけられて同じ方向に進めているのが統合された状態です。統合されてなくてどっかが文句言ってる、違う方向向いてるのがいわゆる乖離してる状態です。
似たような霊、もとい、例が続きましたのでちょっとご紹介。
やったるでー!と意気込んで入った職場、精一杯頑張ってるのに評価されない、なんか理不尽な扱い受けちゃう、もう辞めたいよー、でも辞めちゃうなんて根性なしでダメだわ、頑張りたい→頑張ってる→でも評価されない→辛い→辞めたい→辞めるなんてダメな私、の無限ループでした。
通常は、他者評価を気にするのではなく、自分でちゃんと認められたならそういう無限ループからは遅かれ早かれ脱出できるはずなのですが、なんでこうもしんどい状況が続くんだろうな、なんで平気になれないのかなと不思議だったのですよ。
他者評価を気にするあまり自分で認められていない、ということに違いはなかったのですが、認めてもらえてない部分の文句が大きすぎたようでした。
Aさん:あかんわ、まだぜんぜん上司に褒めてもらえてないし、ダメ出しされてばっかやし、もっともっと頑張らなあかんのやわ、頑張ってないからこうも認めてもらわれへんのやわ
Bさん:自分で言うのもなんやけど、私、ほんまにようがんばったわー。半年前にでけへんかったこと、こんな出来るようになってるやん。ほんま、自分で自分を褒めてやりたいわ
Cさん:ほんまやなあ、Bさん、よう頑張ったなあ、Aさんも自分に厳しいんはいいけど、手にしたもんはちゃんと認めんとあかんで
Aさん:だって頑張っても頑張っても認めてもらわれへんのやもん、この仕事、私むいてないんやわ
Bさん:えー、そんなことないわー、こんな出来るようになってるのに、仕事に集中でけてるときはほんま楽しいのに、そんなん言われたら気ぃ悪いわ。
Cさん:Aさんの気持ちもわかるし、Bさんの気持ちもわかるわなあ
Bさん:えー、なんでそんなこと言うのー?Cさん、私がこの仕事に向いてないって思うん?
Cさん:いや、そんなこと言うてへんで、Aさんの気持ちもわからんでもない、って言うてるだけやん
Aさん:せやろー、私きっと向いてないんやで、向いてるならもっとちゃんと評価されてるはずやで
Bさん:なんでそんなこと言うんよ、私すんごい頑張ってきたのに、私の頑張りこそちゃんと認めてや!全然でけへんかったこと、今はこんなに出来るようになってるんやで!!
Aさん:あかん、あかん、まだまだや、もっと頑張ってしんどい思い乗り越えなあかんわ、あんた甘すぎるわ
Bさん:わかったわ!!そないに言うならもっとしんどい思いしたるわ!!おもくそ自分いじめてしんどい思いしたらええんやろ!!
こんなカンジですかね。あなたの中では実はこのように3者の葛藤が起きているのですよ。で、もっとしんどい思いをしなくてはいけない、と思わされてしまったBさんが一生懸命しんどい事態をひっぱってきているのですよ。
Bさんがしんどい思いをひっぱってきているのなら、Bさんに納得してもらえばいいのです。
あんた、ほんまにようやってるなあ、と。
そしたらBさんは、せやろ!と、満足できます。
この仕事が好きだ、やりたいんだ、向いてるわよ、こんなに出来るようになったじゃない、と言ってるパート、それを認めてあげなくてはいけません。
これも頭でわかっているのと腑に落ちるのではまた違います。うーん、この『腑に落ちる』という感覚、実際に味わっていただかないとなかなかわかっていただけないかな。それがヨシヨシ後にでてくる感覚なんですけどね。
あなたというチームを円滑に動かしていくために、それぞれのパートが力を発揮できるように、どこかのパートの声を押し殺してしまう、ということのないようになさってくださいね。自分の中にどんな感情があるのか、そのことに常に意識的でいただけたらな、と思います。