ハチクロの登場人物で誰かひとり選べと言われたら断然森田です。
またハチクロからの話で申し訳有りませんが、このコマ↓を読んだとき
なに言うてんの、森田よ、
あんた、はぐちゃんの才能に惹かれたんでしょ?
絵が描けない女だったら興味もたなかったでしょ?
はぐちゃんにどんだけ描くことが必要か
あんたが一番よくわかってるはずでしょ?
なのに、描かなくていいだなんて、
なんて酷なこと言うのよっ!!
描かなくなったはぐちゃんにどんだけ
寄り添っていくことができるのよっっ!!
と、思ったのでありました。
その点、描き続けることを求めるはぐちゃんに寄り添っていくことを覚悟した修ちゃんのほうが森田より強かったわけです。だからこそはぐちゃんは、森田より修ちゃんを選んだのです。
まあね、これは際立った才能を持った人のごくごく特殊なケースですから(おまけに漫画だし。森田もはぐちゃんと月日を重ねたからこそ、描かないはぐちゃんでもいい、って思ったのでしょうし、森田自身が弱っていたから、弱ってるはぐちゃんに同病相哀れむ的なものを感じたのだろうけど、どっこいはぐちゃんは森田よりも強かった。
本人が、私はこれをしなくっちゃ、と思っているならそれは尊重しないといけないでしょう。しかし、やらなきゃダメだ、やれない自分はダメだ、と己を責めている人には、いかに何もしなくてもいいか、ってことを納得してもらわないと、アンモナイト。
とくに自己評価の低い人には、なにもしなくていい、ただ居るだけでいい、ってことは受け入れがたいことだからね。何かすることでしか自己評価をあげられない人が多いからね。
さて、そんな自己評価の低い人に、どうやったら居てくれるだけでいいんだよ、って納得してもらえるか。
ほんとは言われた当人が、私って生きてるだけで素晴らしいんだ、って自分から腑に落ちてくれたらいいんだけど、外からの働きかけ無しでそういう境地に至るには、それこそブッダなみの悟りが必要でさ。いやー、私も誰かにとって居るだけでいい存在なんだ、って認められるまで、えらいこと苦労しましたよ。
それはもう、居てくれるだけでいいんだよ、って発言する人の覚悟。だから、言われた人は言ってくれた人の覚悟を受け入れないと。居てくれるだけでいい、なんてすごいこと言ってくれた人の気持ちを受け入れて寄り添っていく覚悟を言われたほうも持たないと。
私にはそんな価値はない、って逃げているばっかりでは、結局自己評価をあげられる機会なんてあり得ません。人の気持ちを受け入れる強さと覚悟を持てること、それこそが自己評価アップのシルシでしょう。
フランク永井の歌でしたっけ、
そばに居〜て〜く〜れる〜
だけ〜で〜い〜い〜♪
究極は、そばじゃなくても、この世のどこかに生きてくれてるだけでいい、なんでしょうね。
でも、きっとそうなんだよ。誰もが誰かのそういう存在なんですよ。この事実を、受け取り下手なみなさんに捧げます。