今日は念願かなってラバーダックをついに見ることが出来ました!
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おすすめ本はなんですか?(04)の続きです。
ようやく手元に届きました。
- 作者: 萩尾望都
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2000/08/01
- メディア: 文庫
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ネタバレになったら困るので、裏表紙にあるあらすじだけ書きますね。
パリの名門バレエ団ドミ・ド・リールの新人ダンサー、マリオは野心に燃えていた。だが、花形スターへの夢と確信が焦燥に変わる日々のなか、育ての母の死がマリオに衝撃的な過去の事実をもたらした。幼いころ後にしたローマ、その街に知られてはならない秘密がある…。
焦るマリオ、その苛立をパートナーのラエラに暴力という形でぶつけざるを得ない。そして過去を知ってしまった後は、胸に仕舞い込んだものの重さがさらにラエラへの暴力となってしまう。
オドリさんはラエラに私を重ねたのかしら。自分の苛立を暴力にしてしまうマリオの姿、元配に重ならなくもありません。でも、イマイチフルイチしっくりこなかったのです。ブログの続きも書かないといけないしな、と何度も読み返していました。
さて今日は、ラバーダックを見た後にマツモトヤマサキ二人観会を受けに行ってきました。何かを解決しようというのではなくて、単純にどんなことするんだろ、という興味本位であったことをお詫びもうしあげます。困ってることはいくらでもあるのですが、特にどれかを扱おうということはなく、ま、行ったらなんか引き出してもらえるだろ、というカンジでした。
最終的に出て来たのはチビと向きあうこと。てんこ盛りに背負ってる罪悪感から自分を解放しなさい、というものでした(よね?
飲んで帰りたかったけど、鳥たちが寒がってるとまずいよな、と飲み屋に後ろ髪ひかれながら直帰いたしました。で、ブログの続き、ブログの続き、と思ってまた「ローマへの道」を読み返しました。
マリオとラエラの絡みはやっぱりピンとこないのです。なんなんだろうなー、と思いながら読み進めていって、脳天たたきわられたのがこちら。
逃げるなよ
この台詞、チビからもさんざん言われたものです。私は大きな声や気持ちを物にぶつけることで発せられる音が怖いのです。怖いので向きあいたくありません、逃げます。
マリオは父の死因を知りました、母親と会うことによって意識の奥底に埋め込んでいた思い込みからも解放されました。
死因、という言葉が出て来てたどりつけました、チビは自分の父親、元配の死因を知りません、本当のことを教えていません。いつかは言わなくてはいけないだろうけど、現時点ではまだ言う覚悟はできていません。
続いて出てきました、支えることが出来なくてゴメンナサイ、と。死なせてしまってゴメンナサイ、と。私の罪悪感は元配に対するものでした。死なせてゴメン、ではなくて、支えることができなくてゴメン、救うことが出来なくてゴメン、でした。弱いあなたを助けることが出来なくてゴメンナサイ。
さらに救えなかった人たちが出てきました、配偶者によってボコボコにされていた祖母、叔母たち、母、弱い自分を女に暴力をふるうという鎧で保つしかなかった男たちから救うことができなかった、ただ見ているしかできなかった無力な自分。これまで何度も扱ってきた事柄でしたが、やっぱりこれだったのか、と。さー、泣いた、泣いたよっ。
明日の献血ルームは目を腫らして行くことになるのかっ(ほんとに泣いてるシルシですよ。
私は助けたい人を助けることが出来なかった、その罪悪感・無力感の穴ぼこを埋めるために今の仕事やっているのだ、ということがよーくわかりました。助けたいんですよ。人の役に立ちたい、とかじゃないんです、助けたいんです。いまある困った状況から何がなんでも救い出させて欲しいのです。見てられないのです、辛いのです、あなたが辛いということが。
人のために、というのは自分の穴ぼこを埋めるためなのだ、ということがもういやっちゅうほどわかりました。
あー、泣きすぎて頭が痛いよ。
穴ぼこにたどりつくきっかけを与えてくださったオドリさん、松本典子さんと ヤマサキさんに感謝いたします。
さ、次回こそ最終回です。
(6に続く)