自分の名前を自分の名前と思えないのはなぜ?


文鳥柄の手ぬぐいをいただきました!
萌え死んでオリます!!
ありがとうございます!!!

30代女性さま、セッションの内容をブログ化させていただくことご快諾いただけました。ありがとうございます!えー、実のところ「ありがとうございます!」と明るく書けるものではなく、「ありがとうございます(嘆息)」ってカンジなのですが!!4時間超えなのに達成度50%という状態で、敗北感に打ちひしがれてオリますよ。コネクトロン史上3本の指に入る難物件さまです。

フルセッションの流れ、ご存知ない方はご覧下さいませ。
フルセッションの流れ
トランスに入る前までにたどりつくの、平均時間だいたい1時間半なのですが今回は2時間半かかりました。そしてタイムラインを未来にまで進めることが出来ず、当然それ以降のプロセスにもたどりつけませんでした。

強い強い罪悪感に雁字搦めになっていらっしゃいました。罪悪感は人を幸せから遠ざける最たるもの、というのを強く再認識です。

開いたカードはこちら。

1:今年のイヤーカード「月」
2:来年のイヤーカード「太陽」
月は不安の象徴です。実体がないものに対して、ああなったらどうしよう、こうなったらどうしよう、と怖れを抱いています。実体がないということは、スイッチとなるものは過去にあるのです。目の前の現象には惑わされず、過去において未完了なものがあることが示されています。太陽の時期の力強い成果を確実に掴むためにも、過去を払拭し怖れの幻想から脱却することが求められています。
3:ブロックしているもの「先祖代々伝わる問題」
親、祖父母の代から伝わる問題。次の世代に伝えることなく、自分の代で終わらせることが必要です。
4:では、どうするか「信頼」
参考エントリー:セラピーカード「信頼」
5:得られるもの「ハイアーマインド」
参考エントリー:セラピーカード「ハイアーマインド」
6:現状「吊るし人」
参考エントリー:吊るし人の逆位置

「先祖代々伝わる問題」と「吊るし人」に、そのまんまやわ、とおっしゃいました。

提示されたお題は「やりたいことがわからない」でした。専門性の高い学校を卒業なさっていらっしゃるのにそれを活かしたお仕事をされていないばかりか、収入的にもスキル的にも年齢相応の積み重ねに乏しく将来への不安要素がたいへん大きいです。

偏財格で偏財がてんこもり。表現に関わること、人気商売への適性を示すものが多かったです。ファッション関係、芸能関係、自身を人目に曝すことが功を奏するってカンジですね。堅気なものよりヤクザなものです。立派な宝のモチグサラーです。

やりたいこと、楽しめることに足は突っ込まれるのですけど継続できない。これってほんとに私に必要なの?要らないんじゃないの?と手放されることを繰り返されています。まさに、成果を得ることをご自分に許していらっしゃらない状況ですね。

では登場人物の紹介です。

おとうさまとおかあさま、ともに亡くなっていらっしゃいます。一人っ子さんです。これは十二分に心がスースーする状態かと思うのですが、ご自分の感情に触れる表現が皆無といっていいほどありませんでした。気持ちを感じる余地がない程に「ねばならない」でいっぱいだったのです。

亡くなったおとうさまは長男さん、東京でお仕事をされていましたが実家に戻らざるを得なくなりました。戻るために仕事を手放し、不安定な生活となりました。おとうさまが亡くなられた後は、ご本人さまが家を守る、墓を守る、という役割を引き受けられたのです。

自ら。

だっておとうさんは長男だったし、私は長男の娘だし。叔父さんや叔母サンにさせるわけにはいかないし。しないと怒られるし。

サイコロさんは家を手放せ、と言います。残された家がご本人さまの未来への選択肢を限定してしまっています。なぜ役割を手放せないのか。

怒られるから。

ご本人さまの行動指針は「怒られないように」でした。怒ったのは誰?

おかあさん

サイカードの「mother」も出ました。おかあさんをターゲットにすることにしました。

おかあさんは厳しかったです。勉強することだけを強いられてテレビも心ゆくまで見ることは出来ませんでした。おかあさんが来たら見てるテレビを消す、おかあさんが来たら、怒られる、と思って怖かった。この「怖い」をターゲットとしてトランスに入っていただきました。

出てきたのは3歳ちゃん、マンションの駐車場でひとりで居ます。おかあさんが居ません。おかあさんを探して泣いています。おかあさんに何て言えたらよかったですか?

おったらええのに

この言い方がご本人さまの特徴なんです、居て欲しかった、居なくて寂しかった、とは絶対におっしゃらないのです。すべてが提案型なんですよ。

こうしたら?ああしたら?と提案されることが癖だとおっしゃいました。主語を「I」にされることがないのです。自分の気持ちがないのです。自分が何を感じているかわかっていない。心が躍るやりたいことがわからないのも当然ですよね。それよりもっと怖いのは、やりたいことをやっているはずなのに、それを楽しいと感じられないこと。楽しいことちゃんと選べてるのに、これ違うんじゃないか?と思ってしまうこと。

やりたいことが見つからないのではなくて、やりたいことやれてるのに、それを楽しいと思えていないことが一番の問題でした。

おかあさんはなぜ一緒に居てくれなかったのか。おかあさんは写真を撮ることに熱心でした。撮った写真を焼き増しして周囲に配ることが喜びでした。そのためには娘を放ったらかしにしても平気でした。娘より写真を撮って、配って、喜ばれることのほうが大切だったのです。

おかあさまの欲しいものは、娘、家族から得ることは出来なかったのです。

では、おかあさまが欲しかったものは何だったのか。

どちらかといえば裕福な家庭で育ったおかあさま、しかし結婚後はご主人さまが実家に戻ってしまったがために生活が不如意となってしまいました。お金の苦労が続きます。そこで登場するのが妹さん。ご本人さまにとっては叔母さんです。

叔母さんは結婚後裕福な生活をされています。娘、つまりご本人さまの従姉妹さんの教育にも十二分にお金をかけることが出来ています。おかあさまは妹宅に入り浸りでした。おかあさまにとって妹宅は、不本意な現実から目をそむけるための場だったのです。妹はこうだった、妹の娘はこうだった、とおかあさまの口から出るのは妹(叔母さん)の話ばかりです。

そしておかあさまは、こともあろうに自分の娘の名前と妹の娘の名前を頻繁に間違えるのです。おかあさまにとって、自分の理想を満たしている妹の家族こそが自分が手にすべきものだと思われてしまっていたのでしょう。何かにつけて従姉妹と比較され、ひいては名前まで間違えられ、ご本人さまに自尊感情が育つはずもありません。

自分の名前を呼ばれても自分のことだとちっとも思えない、とおっしゃいました。

自分の存在がおかあさまの屋台骨となれなかった、おかあさまを救うことが出来なかった、何かにつけて「あんたが悪いからやん」というおかあさまの口癖が「私が悪いんだ」という罪悪感を強力に植え付けてしまった。

私が悪いから怒られる、怒られないためにはどうしたらいいか、とにかくその場を丸く収めなくては。丸く収めるための手段が提案癖となったのです。相手の不満を封じ込めるために何らかの対策を一刻も早く提案しなくては。自分の感情など感じているヒマがありませんね。

この罪悪感、どうにもとっぱらうことが出来ませんでした。泣いている3歳ちゃんにまで「あんたが悪いからやん」とおっしゃいます。罪悪感から解放されないと、やりたいことにもたどりつけません。だって、やりたいことをやる、楽しいと感じる、ということをご自分に許していらっしゃらないのですから。

おかあさまに自分の家庭から目を背けさせてしまったのは、家を継ぐという役割を自分の家族よりも優先してしまったおとうさま、おとうさまに家を継ぐことを強いたのはおじいさま、諸悪の根源はおじいさまです。先祖代々伝わる問題の根っ子です。だからといって、自分の妻を守ることが出来なかったおとうさまの責任が軽減されるものでもありません。ご本人さまに怒られることの恐怖と罪悪感を植え付けてしまったのはおかあさまですが、おかあさまをそうさせてしまったのはおとうさまです。
◯参考エントリー:◯おとうさんのせいであなたはどうなってしまいましたか?
おとうさまへの文句を引っ張り出していただきました。

罪悪感の正体が明確になったこと、「I」を主語にして感情を訴えるということをされていないこと、実はやりたいことやれてたはずなのにそうと認めることができていなかったこと、この3つにたどり着けたことが達成度50%ですね。残りの50%は言いたいことが言えるようになること、もとい、言ってもいんだ、と思えること、そして自分の好きと嫌いのアンテナをしっかりとさせて本当にやりたいことに向けて進んでいくこと、未来に向けて欲を持つこと。

子どもはこうも親の背負ったものを自分の責任だと思ってしまうのか、子どもの自分にはどうにも出来ないことに対してあきらめ感を抱いてしまうのか、同じ問題をそうとは気づかずに抱えていらっしゃる方も沢山いらっしゃるのだろうなと思うと、うすら寒いカンジがしましたね。

どうにも出来なかったことは、ほんとどうにも出来ないのです。だからといって「どうせ」ですべてを修飾してしまうと先への望みを繋ぐことができません。親の問題に対して無力であったちっちゃいちゃんに「おかあさんを助けられなくて辛かったよね」と寄り添うことしか出来ないのです。っつか、それをしていただくだけでいいのです。無力な自分を責め続けているちっちゃいちゃんを救うことが出来るのは、今の大人のあなただけなのですから。

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