これ の続き。
街灯もなく暗い道、雪に足をとられながら明かりに向かって歩いていきました。
一軒家です、表札が目にはいりました。
ここでした、父の家は。
いえ、父の家ではありません(どっちやねん。
珍しい苗字とはいえ、ひょっとしたら親類縁者が住んでる家かもしれないじゃない、と思いながらピンポンしました。
引き戸を15センチばかり開けて出てきた男性、父の面影がありません。やっぱり違う人なのかな。
どちらさんけ(富山弁)と尋ねられました。
ああ、私の顔を見てもわかんないんだな、やっぱ違う人なのかな。
こちらに◯◯◯さんはいらっしゃいますか?
私が◯◯◯やがいね、あんたはどちらさんながけ?(富山弁
今庄です
5秒ほど沈黙ののち
今庄て、和恵ちゃんけ????(富山弁
はい、ご無沙汰してます
何十年ぶりかいねー(富山弁
顔は変わっていて当たり前ですが、年くったから、というだけでは済まされない変わりようで、何より声が全然違う。普通、年くったら声って低くなりませんか?記憶にあるより断然高い声なのですよ。
声は違うわ、顔も面影ないわ、で父と会えているという感慨がまったくやってきません。
いまは大阪におるがじゃないけ(富山弁
はい、神戸です、と答え、彼の元妻(つまり母ですが)の現況にちょこっと触れました。母を訪ねるために時々やってきているのだ、と。
なぜここを知ってるのか、とかって尋ねられたら答えるつもりでしたが、そういう話にもならず、待たせてるタクシーも気になったので、お元気そうでよかったです、とそそくさと立ち去ろうとしたところ、電話番号おしえて、と言われましたが、また来ます、と振り切ってきました。
なんの感情も起きてこなくて、蓋してるんだろうな、と思いつつ、翌日は裁判所出頭です。
そこでですね!!
審査の待ち時間の間、申し立て書の写しをもっかい見てたのですが、父の謄本もありました。
父の父、父の母、父が再婚した女性、そして生まれた私より18歳年下の女の子(義理の妹とかって関係になるのでしょうねー)、生まれたてホヤホヤの頃に1回だけ会ったことあります。この時が父に会った最後になるのかな。
謄本にはもう1名記載がありました、男性です。女の子だけじゃなくて、男の子も生まれていたのです。知らなかった。
それに(どれ?)に気づいた瞬間、「灯油まいて火ぃつけたろか」と思いました。
どこに灯油まくのよ、と言われたら具体的にどこかってことはなくて、ほんとにこのフレーズが頭に浮かんだのですよ。怒りでもなく悲しみでもなく、如何ともしがたい気持ち。
自分でもびっくりしたので、なんでこんな気持ちに?こんなってどんな?と、落ち着け餅つけドゥドゥ。
母は、男の子を産めなかったから、と婚家を追い出されました。私も、女の子だから要らない、と追い出されました。
でも跡取りとする保険にですかね、籍は父の家に残したままです。今庄の家でひとり苗字が違う、外孫だ、要らん子だ、向こうの家に帰してしまえ、と事あるごとに祖父(母の父ね)に言われました。
再婚相手との間に子供ができた時、待望の跡取りができたから、財産とか狙われたら困るから、ってんで籍も抜かされました。ま、めでたく今庄を名乗ることができるようになったのですが、またしても追い出された、という気持ちゆえ素直に喜べません。今庄の家から歓迎されたわけでもなし。
2度も捨てられちまったよ。
しかし生まれた子は女の子、望む男の子じゃなくてざまあみろ!と思いました。
謄本にその存在が記載されている父の息子、父が待ち望んでいたであろう男子、その存在が私に女子であったがために受け入れられなかったダメージを思い出させたのですね。激烈に。
しかしここで特筆すべきは、その感情は父を恨むとかではなくて、あくまで自分の傷にのみフォーカスされていた、ということです。
悲しかった、辛かった、女だからダメだった、等々。
ぶつける対象がないから尚更のこと持て余したのかもしれません。御し難かったのかもしれません。
これ(どれ?)と同じ感覚を、母と再会してから2度味わってましてね、それはまたいずれ(書く書く詐欺。
せっかく男の子をもうけたものの、父は経営してた会社が倒産して、妻子に出て行かれてしまったのでした。で、今はたぶん一人暮らし。
こんな風に(どんな?)女子であることがデメリットでしかなかった私が、己の女性性を肯定などできるはずがないではないですか。女性ならではのメリットを享受できるはずがないではないですか。女性として大切に扱われるはずもないではないですか。
3月7日(水)・8日(木)は東京出張です。
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