忘れていません、忘れていませんよ!
6)亭主元気で留守がいい
ミラクルかよ、と思わせられるような出来事が起きました。
ヘルシオさんに何が起きて、どんな変化があったのか、お会いして詳しく聞かせて頂かなくてはと思ったのですが生憎とその機会がなかったのです。
お父さんのことが許せた、私が持ってる善きものはお父さん譲りだった、私はお父さんと同じ思いを味わうために、お父さんを理解するために、お父さんと同じ手術をしたのだ
↑びっくらこいたメールはこんなんでした。
なんでそんな急にお父さんのこと許せるの?何があったの?と不思議だったのですが、信じきれないものもありました。だってヘルシオさんは
嘘つきちゃん
だったから。
ヘルシオさんからセッションのお申し込みがありましたが、いまひとつ何が問題だったのかがよくわかりません。
夫さんとの関係は前回のセッション以降どんどん好転しているそうなのです。
それは前回、おじいさんの”せい”であることに気付いていただけた結果でしょう。
お父様への気持ちがそうも変わるには、何か気づきがあったはずです。もしくは、お父様へのネガなものを出し切る。
みなさんご存知のように(知らんか)ネガ(されたこと)を出し切らずにポジ(してもらったことへの感謝)を出してしまうと、痛みにはフタがされたままなのです。
これはマズいのです。
だから先に痛みにちゃんと向き合っていただきたいのですよ。痛みを出し切った後にこそ、感謝や善き思いの大切さを受け取れます。
お父さんへのネガなものが出てこない、とヘルシオさんはおっしゃいます。
思いつかない
出せない
さて、ここからはあまりやりたくない解説です。言葉で解説をしなくてはいけないということは、感じることができていないシルシです。
もっぱらヘルシオさんを否定していたのはお母さんだった
↑
お母さんがそうなっていたのはオウチの経済的事情
↑
経済的事情の原因は父方の祖母さん
↑
お父様は祖母さんを庇うばかりでお母さんへの気遣いがなかった
↑
祖母さんに経済的なものをひっかぶせたのは祖父さん
ゆえにヘルシオさんの問題の大元は祖父さんなのです。
祖父さんの”せい”でヘルシオさんはやりたいことも諦めさせられ、自分は何が好きなのか何がやりたいのか分からなくなってしまったのです。
そしてお父様がかなりバイオレントだったということは、今回のセッションで初めて出てきたことです。
奥底にあったもの、つまりそれだけ向かい合いたくなかったこと。
お父様から受けたダメージのデカさ。
何度もいいますが、ヘルシオさんが諦めさせられたもののことを聞いた時、よく生きてきたな、と思ったものです。
それだけの仕打ちを受けて、よくぞ生きてきたな、と。
いえ、生きていません(どっちやねん。
生きるために、死ななくて済むために、ヘルシオさんは心を殺したのです。”好き”を感じなくさせてしまったのです。
”好き”を感じると辛いから。失ったものを思って辛いから。
だからヘルシオさんは嘘つきになってしまったのです。
セッションの翌日メールをいただきました。
思い出した、と。
お父さんからどんな仕打ちを受けていたかを思い出した、と。
その”せい”で自分には能力がないのだ、と諦めていた。
諦めさせられたのはお父さんの”せい”だったけど、自分がダメだから、とすり替えてしまっていた、と。
お父さんが優しいことなんてなかった、と。
悔しかったこと、辛かったことが綴られていました。
頑丈なフタが、ようやく取っ払われたのです。
やっと自分のことがわかった、気づけて嬉しい、とメールは終わっていました。
私の返事は
フタを開いてえらかったね。
ちっちゃいちゃんが喜んでるよ。
私のこと気付いてくれてありがとう、って。
丶(・ω・`) ヨシヨシ
ヘルシオさんはあきらめずに取り戻されたのです、大切なものとの縁を。
そこに寄り添ってくれているのは夫さんです。
これこそがミラクルです。
さて、武骨な解説ですが、なぜ気づくといろんなミラクルが起きるのか。
それは取捨選択の基準が変わるからだと思うのですよ。
これまではスルーしていたものが目に入るようになった。
トゲトゲしていたものがなくなった。
不要なものに執着しなくなった、等々。
それが他者との関係を変えるのです。
ヘルシオさんと夫さんの場合は、ヘルシオさんが夫さんに対して拒絶していたものがあった、それを受け取れるようになったから夫婦の間に橋がかかった。思いが通じるようになった。
これだけのことです。
ただその大前提として、痛みに向き合っていただくことが必要だった。
お父さんの”せい”であったと気付いていただくことが必要だった。
さあて、これからはヘルシオさんの人生の新しいステージ、次はどんな嬉しい報告をしてくださるか楽しみです。