12月の読書メーター
読んだ本の数:23
読んだページ数:4449
ナイス数:526
とりぱん(29) (ワイドKC)の感想
巻頭の火鉢のお話もだけど、手間ひまがかかるということは贅沢なことだ。手間ひまをかける余裕のない民が便利に走るのかもね。
読了日:12月30日 著者:とりの なん子
めだか、太平洋を往け (幻冬舎文庫)の感想
定年退職を迎え教師生活の振り返りをしようとしていたところに息子夫婦事故死の知らせ。残されたのは血がつながっていない嫁の連れ子だけ。という相変わらず目一杯の設定で始まる。主人公は立派な先生ではあったけど子連れ再婚には眉を潜める母でもあった。その部分が途中から一切ナリを潜め立派な先生の部分ばかりが大活躍で鼻白んでしまった。テーマは二つ、1:「みんな」じゃなくてもいい、2:何が幸せかわかんない。締めは登場人物が全て泣きすぎだよ、って思ったけど、きっとそれは許された、救われたことへの安堵の涙なんだろうなあ。
読了日:12月30日 著者:重松 清
生のまま! 野菜&フルーツ最新冷凍術
読了日:12月27日 著者:島本美由紀
タフィー (STAMP BOOKS)
読了日:12月27日 著者:サラ・クロッサン
エデュケーション 大学は私の人生を変えた
読了日:12月27日 著者:タラ・ウェストーバー,村井 理子
食べものから学ぶ世界史: 人も自然も壊さない経済とは? (岩波ジュニア新書 937)
読了日:12月27日 著者:平賀 緑
宗教を物語でほどく アンデルセンから遠藤周作へ (NHK出版新書)の感想
宗教について語られた物語についてかと勘違い。宗教とは大自然の理不尽な仕打ちといかに折り合いをつけるかの心持ちを示唆したもの、という認識でいました。自然以外、人間間で完結する仕打ちにいかに対処するか、その対象を死・弱さ・悪・苦難の4つに大分類、それらをいかに乗り越えていくかについて解かれたものと超納得。乗り越えるプロセスを描いた物語は必然的に「宗教的」とされるのでしょう。作家はそのつもりはなくても、人生を乗り越えていくということは「宗教的」な物語になってしまうのだわ。
読了日:12月26日 著者:島薗 進
くちべた食堂 (ビームコミックス)の感想
【結論:気持ちは言語化しないと相手に届かないよ】5年間通り過ぎられていた定食屋さんと通り過ぎていたお客さん、口下手自認の2人が相手への気持ちを思うように届けられずモヤモヤする描写が延々と。SNS時代の拡散方法が第二のテーマとも言える。口下手さんにはSNSとは自分の想いを羽ばたかせるための良い手段なのだろう。言い淀む、というフレーズに引っかかる。喉まで出てきている言葉を出し切ることができない、褒め言葉でさえ。これがリアルにあったら、そんなにもジャッジが怖いのか、って思っちゃう。Amazonでは品切れ。
読了日:12月19日 著者:梵辛
シャトレーゼは、なぜ「おいしくて安い」のかの感想
シャトレーゼに行ったことがありません。だって徒歩圏内にないから。お持たせでいただくのが唯一の味わう機会。生家がぶどう農家であったがために元々はぶどう生産者を目指していたという、この要素は他メーカーと比較にならない独自性の根拠。湯水のように宣伝広告費を使えないが故の工夫がSNSでのバズりになったとか、安価な故の悲しみもあったりとか、いいものを安く消費者に届けるというシンプルな理念があればなんでも乗り越えられるのだなあ。章ごとに挿入されている現場の方のテキストが具体的かつ熱を感じさせられた。シャトレーゼ行きた
読了日:12月19日 著者:齊藤 寛
できる大人の語彙力練習帳
読了日:12月18日 著者:ビジネス文章力研究所
巻頭リレーインタビューは川田十夢さん。現時点では望む形で報われていなくても、蓄積されたものは消えないから何を持っているか自分でちゃんとわかっておくこと、ということは自分探し系の方にぜひオススメしたい考え。特集「となりのコロナ」では田中修さんの感染対策は植物の生き方そのものというものに膝の皿を割った。路上博物館のアイデアに、捻り出す手間隙を惜しんではいけないなと思わされた。
読了日:12月17日 著者:
日本語とにらめっこ:見えないぼくの学習奮闘記
読了日:12月14日 著者:モハメド・オマル・アブディン,河路 由佳
次の本へ
読了日:12月14日 著者:
[まとめ買い] ON THE ROAD GIRLS プチキスの感想
試し読みでやめられなくなり結局全巻課金。地方都市の女子の生きづらさの物語かと思ったら、テーマは親の望む子でいられるかどうかという絶望みの深いものだった。無理矢理な一歩踏み出させに、著者がタイトルに込めた希望を感じました。 ブログに書きました。「親は産む子の性別を選んでいいのか https://connectron.jp/2021/12/yoshiyoshi/17143/ 」
読了日:12月10日 著者:ISAKA
戦火の中の子どもたち―まんがで読む戦争悲話の感想
かなり癖のある絵柄だけど、それが物語の理不尽さを
深めているかも。「かわいそうな象」、擬人化が巧みだった。ほんとバカにできないぶんか社コンビニ漫画。アンリミです。
読了日:12月09日 著者:北川 玲子
どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。の感想
新聞の事実婚記事で紹介されていて著者を初めて知った。これから結婚する人には進呈したい。夫婦に限らずなんかうまくいってないな、という関係には必読本。これを一緒に読んで意見を交わすということができればかなり問題は解決するのでは。それができないとなれば、もう望みはないかもと思わせるくらい、秀逸なテキスト。ここの夫さんと同じことで悩んでいる妻さんは多いのでは。
読了日:12月07日 著者:水谷 さるころ
志乃ちゃんは自分の名前が言えないの感想
作者も吃音だったそうで、「ただの吃音の物語にはしたくなかった」と作中吃音という言葉は1回も出てこないし、主人公は大人になっても吃音が克服できていない。読む側としては、早く楽にしてあげて!と思ってしまった。ただの吃音の物語ではないかも知らんが、まさか抱えるものがあるゆえの思いやり気遣いを謳った訳ではないだろうな。喋れない志乃ちゃんは歌えないギター弾きとコンビを組む。これでもっとハッピーエンドにして欲しかったなあ。
読了日:12月06日 著者:押見 修造
沈黙のひと (文春文庫)の感想
妻と娘を捨て他女性と再婚して子をなした父、パーキンソン病になったと異母妹から連絡があり看取るまでの日々が描かれている。その日々の描写を彩る短歌の数々、それらの正体が後書きで明かされ読み終えたものの重さを感じる。小道具として登場するワープロの役割もまた。最終章で主人公が人生について語る部分は唐突に思われたけど、それはワープロの役割が明らかにされる前触れだった。人はこうも救われる、と光に照らされる感あり。初著者だったけど圧倒された。
読了日:12月06日 著者:小池 真理子
つらいことから書いてみようか名コラムニストが小学校5年生に語った文章の心得の感想
書く子は育つ、と言い切る著者。先日読んだ「LISTEN」とともに手元に置いて毎日読みたい。聞くことと書くこと、揃って良い指南書に出会えてよかった。聞くことが相手の気持ちに寄り添うことなら、書くことは自分の気持ちに寄り添うことだ。気持ちに寄り添えたなら、壁にぶつかってもその先にどうしたらいいかのヒントが得られる。
読了日:12月03日 著者:近藤 勝重
THE BIG ISSUE JAPAN406号の感想
Queenはこの表紙の頃が一番馴染みがある。特集「戦争を克服する」克服するという意志を持つべし、と強く諭された感じ。池内了さんの「害悪をもたらすものは禁欲すべし」というフレーズに、自分だけ泥を被ってないつもりでいてはいけないと戒められた。緩和ケア病棟の「ドクター•ぺィヨ」はすごいね。同じことを人ができればいいのに。
読了日:12月03日 著者:ビッグイシュー日本版編集部
人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本 (扶桑社新書)の感想
著者と同じくサイゼリヤを愛する身としては、 著者のサイゼリヤ愛に「そこまで語ってくれてありがとう!」と感謝しかない。どんな物事にもメリットとデメリットの両面があるだろうけど、デメリットにフタをするのではなく愛を持ってメリットを啓蒙するという堅い意志が感じられました。この姿勢は見習いたいと思います。
読了日:12月01日 著者:稲田 俊輔
きみの体は何者か ――なぜ思い通りにならないのか? (ちくまQブックス)の感想
学童向け、ティーン向けに書かれたもののわかりやすさに出会うたび、なんて普段は乱暴で雑な伝え方をしているのだろうと思い知らされる。著者が自身の吃音を例として、体が思い通りにならないことのメリットとデメリットについて噛み含めるように説明されている。「メタファーを味方につけよう」という最終章、語彙力を増やすことは感じ方の可能性を広げることなのだと、どん詰まり感のある方には大いに救いになるのでは。次に読む本として「ヘロヘロ」があげられていたけど、この本をそんな視点で読んではいなかったことを恥じる。
読了日:12月01日 著者:伊藤 亜紗
読書メーター