20代後半の会社員男性。心の居場所がわかりません。自室のベッドで横になり、1人で涙を流している理由もわからない日々です。
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無気力な自分を恥じ、情けなさと、このまま消えてしまえたらと願ってしまうことへの罪深さに苦しんでいます。周囲や家族の愛情を受け、育ててもらったことに感謝しているので、この気持ちを話せません。(京都・S男)
相談文全文はこちら
https://www.yomiuri.co.jp/jinsei/20220529-OYT8T50042/
この本読んだらいいですよ、ってオススメできればいいのですが。
相談者さんの心を代弁してくれる言葉があれば。
言葉にならない傷があるのかと思われます。
傷の正体がわかれば、ご自分を責めることから解放されるでしょう。
傷とは、アリが踏み潰されたのを目撃したことかもしれません。
そして、そんなことでクヨクヨするなんて、と言われたことかもしれません。
今日はサイコロです。
火風鼎の4爻
鼎折足/覆公餗/其形渥/凶
重い責務に耐えかねて足がおれひっくり返ってしまう
之卦は山風蠱、父がやらかしたことを踏襲してしまう
互卦は沢天夬、無理に主張しなくても行き着くところまで行けば自ずと思いは通る
えーと、卦だけで判断しますとですね、相談者さんのおウチの家風、正義とか正論とか正しいことがまかり通ってはいませんでしょうか。
そして、お父様がルールブックみたいなとこないでしょうか。
おウチの中での多数派であるその家風と、相談者さんの特性にギャップがある。
おウチ派は間違ったことを言ってるだけでもしてるわけでもないので、それに迎合できないと自分を責めるしかない。
相談者さんはワガママを言ったりカンシャクを起こしたりってことをされたことがないのでは?
真綿で首を絞められている状態がずーっと続いている。
自分を認められているという思いも感じきれず。
有形無形の”ねばならない”が蔓延していたことに気づけていなかった。
そのソフトなしんどさが飽和状態に達してしまった。
相談者さんはアリを踏み潰して涙する人。
その繊細さをわかってもらえる、許される、その実感をえて安心できればいいのではないかと。
強い正義ではなく、弱さがその弱さを責めることなく存在が許される場所。
相談者さんに必要なのは弱さ、繊細さを共有できる仲間。
ご自分の美意識や倫理観のようなもの、言葉になさってみてはいかがでしょうか。
きっと共感してくれる人がいます。
相談者さんの存在は、同じような方を救うことにもなるでしょう。
回答はいしいしんじ(作家)さん。
くちびるを開こう。相手を信じ、委ねてみよう。気づけば、食いこんでいたひもは、自然にあなたから解けている。
反抗できない正義の抑圧ったら。