6月の読書メーター
読んだ本の数:31
読んだページ数:4319
ナイス数:746
「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学 (ちくまプリマー新書 428)の感想
死にたい人のためではなく、死にたいと言われた人のために書かれたもののようですが、もちろん死にたい人が読んでも得るものは多々だけど、中に書かれていたように死にたいと思っている人が果たしてこれを読んでその内容を受け取れるかどうか。死にたいと思う状況はまともではない、いわば素面ではない状況、素面になれれば命を断つことだけが解決策ではないと目を覚すことができる。その”素面になる”ための考え方のアドバイス。死にたいと思う人には119番より110番ってのは全く思いもつかなかった。
読了日:06月30日 著者:末木 新
柳生博 鳥と語るの感想
柳生博さんが日本野鳥の会の会長さんだったって知ってた??そこに至る道の始まりは柳生家のしきたりだったそうで、そのおかげで絶滅を免れた鳥が何種類もいるとは。鳥のトリビア()がいっぱいなんですが、鳥も住めない環境には人間だって住めないよということが繰り返し語られている。コスタリカの子どもたちのなりたい職業No. 1であるフォレスト・エンジニアとは、生き物の生育域であるグリーンベルトを作るお仕事だそう。なんて幸せな国なんだ!
読了日:06月27日 著者:柳生 博
ギャンブラーだった夫がギャンブルをやめるまでの話 他 さとるとまこのまんが日記集の感想
読友さんのご感想に惹かれて。や、これはヤバイですな。この絵柄に(どの?)不似合いなエピソードがまぶされていて、読んでる間はこの絵柄(どの?)に騙されてそのヘビーさに気づかない。読み終わってしばらくしてから、ズーンとくる。絵が上手くなってから描こうと思ってる人、今すぐ描いたほうがいいですよ。
読了日:06月27日 著者:緑丘まこ
北欧女子オーサ、日本で恋をする。の感想
朝日の取材レポート以外のオーサさんのお仕事見るの初めて。恋愛について描きたかったとのこと、しかしこれは異性同性を問わず、パートナーとの距離をどう定めていくかの冷静なレポート。文化の違いなどは些細なことと思えるようになってくる。いかに相手を尊重するか、いかに自分が一方的に我慢しないか。日本のアニメ、漫画って偉大なのだなあ。かつてのイギリスの主要輸出物がビートルズをはじめロックだったのと同じように、保護していくべき産業。インボイスとかやってる場合じゃないよ(いや、マジで。
読了日:06月25日 著者:オーサ・イェークストロム
ずっとやめたかったこと、こうしてやめられました。の感想
自立という言葉が頻出、そこで初めて気づいた。依存の反対、何かへの依存をやめれるということは自立できるということ。依存を止めるんじゃなくて、自立を目指す。膝の皿が割れすぎて、今日は歩けない(違。
読了日:06月22日 著者:汐街 コナ
お山のライチョウの感想
雷鳥の愛らしさに身悶えさせてもらおうと手にとったら。温暖化が雷鳥の生存を脅かしていることへの警鐘。雷鳥が人間を怖がらずに近距離で写真を撮らせてくれるというのは、南極のペンギンなみにその環境ゆえの特別なこと。その環境を守らなくてはならない。ガラパゴスといい人間を恐れないが故に人間を必要以上に近寄らせてしまい、そのために絶滅の危機に見舞われた例は枚挙にいとまがない。雷鳥をくわえた猿は衝撃でした。本来ならありえないことが起きている。そりゃー実物見たいけど、プロにまかせよう。ヒナの足にも防寒ソックスが!
読了日:06月21日 著者:戸塚 学
頭のなかには何がある? 脳をめぐる15の疑問 (いざ!探Q 2)の感想
良書。コンビニに売ってるニュートンの別冊ムックより役に立つ。小学校高学年、中学生を対象としたイタリア発のシリーズ、易しすぎない表現とナビゲーターの女の子のイラストのリアルなお姉さんテイストが絶妙。「偏見とは理性をくもらせて錯覚を起こすもの、深く考えることをサボった当然の結果」。ほんこれ。
読了日:06月21日 著者:ピエルドメニコ・バッカラリオ,フェデリーコ・タッディア
週刊BiSH春の感想
吉田豪のインタビュー読みたさに買ったのですが、実物を見てその小ささ薄さに衝撃が。ないわー、これでこの値段ないわー。しかし中を見て納得。週刊文春をまるパクリ、近田春夫の「考えるヒット」や伊藤理佐のコーナーもあったよ!!ライブは1回しか行けなかったけど、1回でもナマで見れてよかったBiSH。WACKの他グループがBiSHに続いていきますように。
読了日:06月20日 著者:
手洗いがやめられない ー記者が強迫性障害になってーの感想
強迫性障害になった朝日の記者による体験記。いや、これは大変ですわ。恐怖症は対象を克服できれば終わりだけど、脅迫は対象が伝染移転するから終わりがない。結婚する前から著者の病気に付き合ってきた夫人の言葉が重い、「この病気は”自分の思い通りにならない状況に耐えられない病気”です」、ってそんなんどの病気もそうなんじゃないかって思うけど、比較にならんのだなあ。そして終盤、結婚35年一番辛かった時期は?という問いに、現在進行形、年をとって大変さが増すだけ、という絶望み。安易な表現となるが、これぞ一病息災、治らないも→
読了日:06月19日 著者:佐藤 陽
生と死を分ける数学: 人生の(ほぼ)すべてに数学が関係するわけの感想
今からこれを読まれる方は始めに「訳者後書き」に目を通されることを推奨いたします。概要がつかめて理解が深まります。数学の理解が深まるというより、あれってこういうことだったんだ、とその事象そのものへの認識が変わります。
読了日:06月19日 著者:キット イェーツ
震災と言葉 (岩波ブックレット)の感想
遅ればせながらその文章の大ファンになった作家さん(遅すぎる)。著者がもともとは物理を志していたのに文学に進路変更をしたという、科学の眼差しを持つ人であったこと超納得。起きた出来事とそれを自分がどう感じるか、その配合バランスの絶妙さ。そのものズバリ「情理(感情と理論)を兼ね備えた言葉」が震災後を語るには必要だとあり、これまた膝の皿を割る。言葉の専門家としての言葉を求められ、自分は言葉の専門家などではない、自分のやっていることは自分の人生、話をする時は自分の人生の話をする、自分で専門家だという人は専門家では→
読了日:06月18日 著者:佐伯 一麦
人生は深いな (コミックエッセイ)の感想
深い。深すぎる。いわば裏ヨシタケシンスケさん。アンリミです、ぜひ。
読了日:06月18日 著者:じじぃ
新装版 じゃあ君が好きの感想
読友さんのご感想に惹かれて。すっかり絵本作家のヨシタケさんですが、線の荒ぶり加減とセリフの漢字の多さは大人を対象としたものでしょうか。胸を突かれるってことは、同じこと思ってるってこと。言葉にして外に出したもん勝ちだね。
読了日:06月18日 著者:ヨシタケ シンスケ
わたしは銭湯ペンキ絵師の感想
6月の現時点で今年のナンバー1認定したいほど。しかし読み進めると、読み始め当初とは違うことを思ってしまいました。ということをブログに書きました。「見なくなった夢」 https://connectron.jp/2023/06/beggar/27909/ 暇をつぶしかねたときにご訪問いただけると喜びます。
読了日:06月18日 著者:田中みずき
THE BIG ISSUE JAPAN456号の感想
スペシャルインタビューは是枝裕和監督。プロモーションとはいえ、いつもタイムリーに旬の映画を取り上げてくれる。「他者を怪物だと思わない、自分の中の怪物を育てないということが必要」。究極の地震対策「抗震力」、地震の予知はほぼ不可能、大地震に遭遇しても、とにかく生き延びること。って、原発を止めることが最優先なのではないか。
読了日:06月16日 著者:ビッグイシュー日本
ジャガー自伝 みんな元気かぁ~~い?の感想
名前とお顔しか知らなかったジャガーさん、こんな偉大な方だったとは!サエキケンゾウさんのいきなりの登場で千葉という土地の深さを思い知らされる。そして綾小路翔さんしかり。パール兄弟を聞いていた昔からつい最近に氣志團デビューしたことには必然性があった!(と、ひとりはしゃぐ)。X-JAPANはジャガーさんがいなければ世に出なかったのではないか。東京大空襲の生き残りということにもたまげるけど、高度成長期からバブル、そして東北の大震災をも体験、ジャガーさんの軌跡は日本経済の歩みそのままではないか。稀代のクリエーター!
読了日:06月15日 著者:ジャガー
死にたいって誰かに話したかった (双葉文庫 み 31-04)
読了日:06月15日 著者:南 綾子
1冊3分で読めて、99%忘れない読書術 瞬読の感想
フォトリーディングがどうにも習得出来なかった私。当然のようにマインドマップもダメだった。フォトリーディング挫折者もできるようになったっとあったのでめっさ期待したのだけど。結論、フォトリーディングと同じ。後半のエクササイズは高齢者ボケ対策ドリルと大差なかった。え、私ってこのままだとボケるの????
読了日:06月14日 著者:山中 恵美子
瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。の感想
かなり、かなり期待して読みました。冒頭の「コミュニケーション本を読んでも言語化能力は身につかない」で膝の皿を割りました。が、読み進めるに増える既視感。顕在意識の下にあるものは言語化することで初めて気付けるというのは、「それって私も同じこと思ってたのにー」感を醸し出すことかなと。なんつか、ロックンロールのフレーズがどこかで聞いたようなものの組み合わせってのと同じかな、ビジネス書は、という結論でごめんなさい。否!聞いたことあるようなフレーズでもかっこいいロックンロールがあるのと同じで、イカすリフの寄せ集めで→
読了日:06月12日 著者:荒木俊哉
FEEL YOUNG(フィールヤング) 2023年 07 月号 [雑誌]の感想
「違国日記」の最終回を読むために購入。8月のコミックス発売まで待てなかった。初めて買った(読んだ)けど、どえらい豪華連載陣なのですね!!これだけ読んでたら他に何も要らんの違う?紙の上質さにまた驚き。ジャンプとは手触りが違う。それゆえのこの価格化。新書を1冊買うと思えば高くはないか。電子で読むのとは感じるものが違うなあ。
読了日:06月12日 著者:
とりつくしま (ちくま文庫)の感想
「短歌の詰め合わせ」で著者を知ったので、小説も読んでみたく。生を終えた人々の後ろ髪を引くもの、死後も居場所を作るための「取りつく島」。目の付け所は筒井康隆を思わせた。印象に残ったのは視点、望むものとして目に入るもの、いざその場に身を置くと実はそれは必要なかった、望むものはそこでは得られないと気付かされる物語たちでした。失わないとわかんないのだなあ。
読了日:06月10日 著者:東 直子
990円のジーンズがつくられるのはなぜ?: ファストファッションの工場で起こっていることの感想
このシリーズ、子どもを子ども扱いせずに大人の事情を解説していてとてもわかりやすい。取材対象はもちろん、読む側に対しても柔らかな視線。バングラディシュという国ができたことは記憶にある。そしてずっと洪水に苦しめられていることも。なんでわざわざそんなとこに住んでんだろ?と小学生時代は思っていた。悪名高きダウリー、当初は日本の結納と同じく男性が女性に払うものだったそう。巧みに女性を生かさず殺さずどころか息絶えてしまうようなシステムにしてしまっているのだと驚愕。中国が世界の工場から世界の市場へと立ち位置を変えたが→
読了日:06月08日 著者:長田 華子
週刊東洋経済 2023年6/10号[雑誌]の感想
特集は宗教消滅危機。消えゆく寺・墓・葬儀とあるように、宗教というより宗教によって生み出される消費がなくなることの危機感について。築地本願寺のリブランディングに成功した安永氏の「宗教には漂流する個人の寄る辺になりうる力がある」という発言、いや、逆でしょ、寄る辺になりうる力のあるものだけが宗教を名乗っていいのでは?通常なら編集後記として巻末にあるものが、当誌は巻頭にあって、見るともなしに目に入っちゃうんだけど、なんかいつも引っかかる(癇に障るともいう)人がいて、苗字しか書かれてないからわかんなかったけど改め→
読了日:06月08日 著者:週刊東洋経済編集部
母のお酒をやめさせたいの感想
依存ものの権威(?)松本俊彦先生の監修で、依存とは病気であるということの理解に導かれる。依存って捻挫みたいなもんかなと思った。その気はなくてもグキってなる。捻った箇所が弱ってたら回復が遅い。曲がったまんまになる。捻挫なりたくてなる人はいない。
読了日:06月07日 著者:三森 みさ
ア・ルース・ボーイの感想
石綿もので著者を知った。新聞などで目にするコラムが非常に心地よく、代表作をと手にとった次第。進学校をドロップアウトした少年が親元を離れ自分の居場所を確立するまでの物語。肩肘はったとこがなく、徒らに卑下もしない、手にした有効なものを確実に血肉にしていく様が気持ちいい。担任から堕としめとして投げかけられた「ルースボーイ」という言葉が、終わりには自由の象徴として使われていた。こちらの視界まで晴々としたものとなったように感じた。
読了日:06月07日 著者:佐伯 一麦
エヴリポジチブ~人生を変えてしまう1ページ漫画~#4
読了日:06月03日 著者:洋介犬
エヴリポジチブ~人生を変えてしまう1ページ漫画~#3
読了日:06月03日 著者:洋介犬
エヴリポジチブ~人生を変えてしまう1ページ漫画~#2
読了日:06月03日 著者:洋介犬
エヴリポジチブ~人生を変えてしまう1ページ漫画~#1
読了日:06月03日 著者:洋介犬
週刊朝日 2023年 6/9 休刊特別増大号【表紙:撮影/浅田政志】 [雑誌]の感想
かつて私は雑誌の創刊号・終刊号コレクターでした。創刊号に比べて終刊号は見逃すことが多かったですが、歴史ある当誌は大々的に終刊カウントダウンをやっていたから見逃すこともなく。女子大生シリーズの表紙が懐かしいなあ。アエラが創刊された頃は新聞とアエラと週刊朝日、ネタの使い回しかと思うようなこともありました。印象的だったのは大学合格者ランキングに43ページも費やしていること。何もわざわざ終刊号でこんなことせんでも、と思った私を許してください。カワサキ・キッドがここで連載されていたとは知らんかった。
読了日:06月02日 著者:
寂しさから290円儲ける方法の感想
実費と交通費と290円だけでどこにでも出張し料理をふるまい悩み相談をする麦わらさん。「あん」ですっかり大御所になる以前の著者のテイスト。これでもかと様々なトリビアを駆使して論破じゃないけど相談者の悩みには意味があることを知らしめてくれる。全11話それぞれは出張先の土地が舞台となっている。気になるのはもちろん「なぜ290円なのか」。Chat GPTが危険視されてきた今、コンピュータからは得られないものが提示されていました。
読了日:06月02日 著者:ドリアン助川
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