9月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:3282
ナイス数:840
大阪偕星学園キムチ部 素人高校生が漬物で全国制覇した成長の記録の感想
不祥事を起こして入学希望者が激減した高校の理事長が、起死回生に元リクルートの息子を頼りにした。リクルート魂はキムチ部創設という形に。事業を成功に導くやり方は社会人も高校生も変わりないのだな、と思うと同時に、自身の成長がそれ以降の自分を支えるという点では同じ成功があったとしても学生と社会人では得るものの絶対量が違うだろう。不本意な中学時代を過ごし、キムチ部でスパークした子たちの言葉の重みときたら。
読了日:09月30日 著者:長谷川 晶一
おみくじの歴史: 神仏のお告げはなぜ詩歌なのか (583) (歴史文化ライブラリー 583)
読了日:09月29日 著者:平野 多恵
さかなクンの一魚一会 まいにち夢中な人生! (講談社青い鳥文庫 C さ 7-1)
読了日:09月29日 著者:さかなクン
サボテンはすごい! 過酷な環境を生き抜く驚きのしくみ
読了日:09月29日 著者:堀部 貴紀
きのう何食べた?(23) (モーニング KC)の感想
どこの桃源郷の物語ですか。こんな俺に20年もご飯作ってくれた、と感謝するケンジと、こんな俺と20年も一緒にいてくれてありがとうな、と感謝するシロさん。結婚式ってやっぱ(本来は)いいものだよね。
読了日:09月22日 著者:よしなが ふみ
じしょへん (1) (BRIDGE COMICS)の感想
「ゆる言語学ラジオ」の水野さんのことかと思った。辞書マニアの生態とはみな同じか。漢和辞書の改訂作業に携わる編集者の物語。10年単位での進行、辞書が実は絶滅危惧種という認識はなかった。残そうという強い意志がないと、たやすく消えてしまうわだな。新しいものを増やすより古いものを絶やさないようにするほうが重要かも。
読了日:09月22日 著者:久木 ゆづる
書く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜の感想
SNSの世界は人に書くことを強要する。こんなに人が書くようになったのって、SNSのおかげではないか。SNSをきっかけに書くことに目覚めた人への諸心得。巻末の「書く習慣1ヶ月チャレンジ」はやってみよう。
読了日:09月20日 著者:いしかわ ゆき
THE BIG ISSUE JAPAN486号の感想
特集は「冬、春、夏をこえた奥能登から」。わずか7ページの特集で、能登について知らないことだらけだと思い知らされた。普段、新聞で目に入る記事だけでは写真で詳細もわからないし。能登の置き去りぶりに、これが日本政府がやっていることなのだと背筋が寒くなる。明日は我が身だ。
読了日:09月19日 著者:ビッグイシュー日本
長い道の感想
10歳で長島愛生園に入所した著者。ハンセン病当事者さんの書かれたものは、どうしていずれも生命賛歌としか言いようのないものが迸っているのか。この世の修羅で削られた人には輝きしか残らないのか。入所前のご実家の様子の描写がとにかく瑞々しい。それに引き換え、現代の暮らしの物だけ豊富でなんと殺伐としたものか。映画化されているよう。しかし、こうして出版にたどり着けた人々も、いわばサバイバー。こちらに届くのは、生き残った人の声だけなのだ。
読了日:09月18日 著者:宮崎 かづゑ
わたしは家族がわからないの感想
野原広子さんの作品でたまに味あう不条理感に似たものがあった。夫がやらかしたことの是非は置いといて、こういう理解できんことが起きるんだよ、ってこと。大切に思う家族がいくらいたって、別の大切にしたいものが現れるということで。大きなテーマは、こういう家で育った子がどうなっちゃうか、ってこと。
読了日:09月17日 著者:やまもとりえ
病と障害と、傍らにあった本。の感想
12名の方が当事者や介護者となった際に、困難な時期の支えになった本について書かれたもの。病や障害と向き合っている渦中の苦しみの程が想像以上で、読み終えたあと、あれ、どんな本が取り上げられてたっけ?となった私を許してください。付箋だらけになったけど、あえてどれかひとつを選ぶなら、齋藤陽道さんがお母さまの日記を読まれる際の「読むとは会話」。他者との、過去の自分との、著者との。市川沙央さんが、本を持つことすらできないとおっしゃっていたように、病にエネルギーを奪われている方にとって本との距離を縮めること自体が大→
読了日:09月13日 著者:齋藤 陽道,頭木 弘樹,岩崎 航,三角 みづ紀,田代 一倫,和島 香太郎,坂口 恭平,鈴木 大介,與那覇 潤,森 まゆみ,丸山 正樹,川口 有美子
命をつないだ路面電車の感想
舞台は1943年のイタリア。連合軍に寝返ったイタリアに怒り心頭のドイツ、その怒りはイタリア在住のユダヤ人に向けられる。ドイツに屈しないイタリアの人々がユダヤ人を守ってくれる。電車によって収容所への強制連行を免れてよかった、よかった、で終わるのかと思いきや、1945年のミラノ解放まで主人公の少年の戦いは続くのだった。大国の思惑に命を脅かされる人々、しかし市民レベルでの基本は思いやり。巻末の資料写真が生々しい。
読了日:09月13日 著者:テア・ランノ
虫嫌いに効く(かもしれない)豆知識の感想
一日一種さんの作品にハズレはないけど、これはぜひ多くの方に手にとっていただきたいもの。なんたって昆虫は地球で最も数の多い生き物。生態系の一部。蜂蜜などはわかりやすいけれど、虫のおかげでどれだけ人間か生かされているか、わかればもう虫を無闇に厭うことなどできなくなる。虫嫌いの方、今ならアンリミです。一日一種さんもGは苦手とあり、Gが平気な私はピノキオのように鼻が高くなる。
読了日:09月08日 著者:一日一種
キジバトくん日記の感想
ちゅんトークのスピンオフか。気弱なキジバトくんがSNSを頑張る物語。フォロワー増やしたい人、バズりたい人はマジで参考にしたらいいかも。
読了日:09月08日 著者:初丸 うげべそ
IMAGINE イマジン 〈想像〉の感想
ジョンレノンのイマジンを女子マネドラッガーの岩崎夏海さんが訳。ナビゲーターはオリーブの葉をくわえた鳩。鳩はオリーブの枝を携えて理想郷へと他の鳥たちを誘う。様々な意匠の鳥たちが平和に集う光景こそ、多様性か。聖書から鳩が平和のモチーフとされたことで、鳥類全体が自由と救済の象徴となっているのかもね(鳥ヒイキにもほどがある。
読了日:09月07日 著者:ジョン・レノン
占い師星子 (4) (ビッグコミックス)の感想
かつて一世を風靡したセラピストの発言、占いは信じるけど占い師は信じない。逆もまた然り。信じられる占い師がいたら、占いはどうでもいいんですよ。よりよくなるために、ということの道標として使われてきた占い。その使い手には当然、人の幸せを願いものがあって然るべし。だけど、幸せを願って行うものに「当たるも八卦、当たらぬも八卦」というのは私は好きじゃない。当たるか当たらないかではなく、そのその方にとっての最善となる選択肢を、占いという手段によって探り当てなくては。占い好きな方にもそうでない方にもおすすめです。
読了日:09月05日 著者:岬 ミミコ
じーさんとぴーぽっぽ (創作絵本シリーズ)の感想
もちろん文鳥目当てで手にした本ですが。10歳(人間年齢90歳)の文鳥と86歳の飼い主さんのお話。生きてきた時間を尊び、避けられない別れにはリスペクトを持って臨む。背筋を伸ばして終わりたいと思わされました。この凛々しさ、シャキッとした感じはやっぱ桜文鳥でないとね!!(エコひいき。
読了日:09月04日 著者:小亀たく
悲しむことは生きること: 原発事故とPTSDの感想
福島で被害に遭われた方々のケーススタディのつもりで読み進めたら、なんと、これは日本のお家芸ともいえる「棄民」について書かれたものだった。福島の方々が震災によって受けた心の傷、それと並ぶものとして沖縄の詳細がレポートされているのだけど、なんだ、沖縄も福島も国に都合よく使われ踏み躙られた存在だったのか。ほんとただの捨て駒。踏み躙られた人々は心の傷を抱えてどう生きていけばいいのか。同じ傷を持つ医師は、それでも生きてくれ、と自身の力を差し出すしかない。いやー、読んでめっちゃやるせなくなりましたよ。
読了日:09月03日 著者:蟻塚亮二
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