50代後半の女性。母は先日、転んで腰椎を骨折し、現在はコルセットをつけて自宅療養中です。デイサービスへも行けなくなり、認知症が進みました。未婚の妹と同居していますが、結婚して別世帯の私も週3回通って世話をしています。
骨折以来、母は私たち姉妹を娘と認識しておらず、妹は突然やってきた住み込みの家政婦、私は親戚だと思い込んでいます。
特に困るのは、母が私に「あなた、子どもはいるの?」と何度も聞くことです。私は10年以上前、幼い一人娘を病気で亡くしました。「子どもはいません」と答えていたのですが、あまりにも頻繁に聞かれるため、「病気で亡くしました。悲しくなるから聞かないで」と伝えるようにしました。それでも何度も聞かれ、本当に悲しくなります。
母の世話をするのはいいのですが、毎回 悶々としてしまいます。距離を置くこともできず、どうしたらよいですか。(東京・O子)
あなたの罪悪感を消滅させる
ヨシヨシする人ヨシヨシスト
いまぷ です。
歳を重ねたら絶対に骨折は避けなくてはいけないと言われますが、なぜなのかということを見せつけられるかのようなO子さんのお母さまの状況ですね。
それでなくても加齢のために思うように動けなくなるのに、骨折という抗えない物理的な制約によって身体だけでなく心も行き場を失っていくかのようです。
お母さまの記憶の中からO子さんの居場所がだんだんと失われていくのは悲しいものですね。O子さんがお母さまを大切に思う気持ちを受け止めてくれる人が姿を消していく。
当然ながらお母さまに悪意はありません。現在なら結婚しているかどうか、子供がいるかどうかなど尋ねるに神経を使わせられるものですが、お母さまの時代には自然な会話のとっかかりでしかなかった。
悪意があってやることより、善意でやることのほうが罪が重いと言われますが、その通りですね。お母さまはO子さんが娘さんを失ったということはご存知なく、そして、「もう聞かないで」という願いにも応えてくれない。
「距離を置くこともできず」とありますが、O子さんがお母さまと接する機会を減らされることが何よりと思います。そしてご自身の心のケアを最優先に。
お母さまの周りには専門のスタッフが少なからずいらっしゃることでしょう。介護に携わる家族の気持ちに寄り添ってくれることを任務とされている方もいるのでは。
それらのプロにお気持ちを委ねられることがおすすめです。O子さんの負担が少ないケアプランを考えてくださることでしょう。
大切な存在を失くすことの痛み、残念ながら大切であればあるほどその痛みから解放されることは難しいです。
O子さん、O子さんが娘さんを失った悲しみを共有できるのは夫さんではないですか?娘さんのことは早くフタをしてしまいたいかもしれませんが、まだ傷はとても癒えていないようです。
是非ともその痛み、夫さんに受け止めていただいてください。
回答は藤原智美(作家) さんです。
介護日記をつけるのはどうですか? 自分のつらさを文字でぶつけると、心が軽くなることもあります。
まずは、あなたの心身の健康を最優先に考えてください。それがお母様を支えることにつながります。
お母さまとも距離ができていくようで寂しいですよね。O子さんの大切なお母さま。O子さんを育ててくださったお母さま。
