70代の主婦。現在は夫と2人暮らしで、結婚した娘は実家の近くに住んでいます。その娘に最近、「お母さんは余計な一言が多い。デリカシーがない!」と指摘され、落ち込んでいます。
例えば、孫について進学先のことに口を出した上にバカにしたり、「しつけが出来ていない」などと言ったりしたほか、夫の親戚に対しても悪口を言っていたそうです。しかし、私自身は悪気があったわけではなく、そもそも発言したことすら覚えていません。
娘の幼少期にも色々と傷つけるようなことを言ってしまっていたらしく、「そのために自己肯定感が低くなってしまった」と責められました。
ただ、自分では普通に会話をしているつもりなのに、デリカシーがないと思われているかと思うと、何も話せなくなってしまいます。今後どう気をつけたらよいですか。(福岡・B子)
あなたの罪悪感を消滅させる
ヨシヨシする人ヨシヨシスト
いまぷ です。
これはですねー、こちらのケースのいわば類似品です。
【人生案内】親が仕事で不在 つらい記憶
こちらをケースA、今日の事例をケースBとします。
ケースAは、「寂しかった」という気持ちをお母さんに受け止めてもらえないというお悩みです。
ケースBは、お母さんが子供に気持ちを受け取ってもらえていないというお悩みですが、子供もまた、「傷ついていた」という気持ちをお母さんに受け止めてもらえていません。
受け止めてもらえていないどころか、「私は悪気があったわけじゃないのに」と逆ギレです。
ケースAもケースBも、子供は親に自分の気持ちを受け止めてもらえていないのですよ。
ケースBの娘さん、これまではフタをしていた親への不満を、口に出せるようになったのです。
それはとてもいいことですが、ケースAでも触れていましたように、傷ついていた過去の自分へのヨシヨシがなされていないので、親であるB子さんから反撃をくらってしまうのですよ。
ヨシヨシをせずに相手に気持ちをぶつけてしまうとダメだというの、お分かりいただけたのではないでしょうか。
B子さんの娘さんからのご相談であれば、「ヨシヨシしてくださいね」となるのですが、今日の相談者は母親であるB子さんです。
他者を傷つけたという自覚がないのです。
悪意があってやったことより、善意でやったことの方がタチが悪いといいますが、おそらくB子さんの言動は全て「子どものために」という気持ちの上に成り立っていたものなのでしょう。
良かれと思ってやったことが、相手に喜ばれていない。
その原因はただひとつ。
他者とのコミュニケーションはキャッチボールです。
B子さんはキャッチボールではなく、ご自身がピッチングマシーンとなっていたのではないでしょうか。
相手がその球速を受け止めれるかどうか
相手に球を受け止める準備ができているかどうか
そもそも相手は球を欲しているか
相手の状況を見ずに、自分が投げたいボールをただ投げていただけなのでは?
ご自身は「よかれ」と思ってやっているので、自分の投げたボールで相手がどう感じているか、気に求めていらっしゃらなかったでしょう。
ひょっとするとB子さんはキャッチボールが苦手なのかもしれませんよ。
ひょっとして壁打ちばっかりやっていたとか?
会話はキャッチボールであると認識して、どのようにすれば相手とのボールのやり取りが長く続くか、それを考えてみていただくといいかもしれません。
回答は海原純子(心療内科医)さんです。
娘さんがあなたにデリカシーがないと指摘してくれるのは、ありがたいことです。大抵の人は、嫌な感じだな、と思うと何も言わずにかかわらないように離れていくものですから。まず、娘さんといい関係を構築なさってください。
言葉は相手へのプレゼントと思って、キレイなラッピングで可愛いリボンをかけてあげてください。
メールマガジン読者登録いかがですか
ブログには書けなかったことを深掘りしております。
