効率重視の社会に疑問[読売新聞人生案内]

20代女性。メーカーの正社員でしたが、今年初めに退職しました。ブラック企業だったり、パワハラを受けたりしたわけではありません。仕事をする中で自分の理想とかけ離れた現実を受け入れられず、「自分は何のために生きているんだろう……」と考えるようになり、思い切って社会からいったん離れることにしました。退職したことは両親には言っていません。

現代は、目に見えるモノも見えないモノも多く、とにかくモノがあふれかえっています。私たちの生活はもう十分便利になっているのに、企業は即戦力や効率を重視し、ひたすらモノを作り続けて利益を追求しています。利益のためにモノを作るのは、いったんやめるべきだと感じています。

こうした競争社会を加速させ続けていることが、様々な社会問題の原因ではないかと疑問を持つのはおかしいですか。(東京・Y子)

こんにちは
あなたの罪悪感を消滅させる
ヨシヨシする人ヨシヨシスト
いまぷ です。

モノが溢れかえっていることで様々な問題が起きているのは、誰もが気づいていることでしょう。

しかし、その「モノの多さ」の恩恵にあずかっているが故に、そのことに声をあげれる人はなかなかいないと思います。

効率重視でモノが溢れかえっていることに疑問を抱き、現場から離脱する決心をされるなど、なかなかできることではありません。

>疑問を持つのはおかしいですか

おかしいか、おかしくないかと問われたら、微塵もおかしくはありません。

これからも、社会の矛盾に意識を向けつつ、ご自身の選択を肯定できる生き方を模索し続けていかれたらいいですね、なんと尊いことでしょう!

自分は何のために生きているのか、その問いに向き合える機会はそうありません。

Y子さんが納得のいく働き方、お仕事、指導者などと巡り逢われますこと、願ってやみません。

回答は小川仁志(哲学者)さんです。

社会の維持に必要な看護師など、「エッセンシャルワーカー」と呼ばれる人がコロナ禍で注目を集めたこともあって、サンデルの考えは多くの賛同を得つつあります。だから、社会のマジョリティー(多数派)の意見に対して反対のことをいうのがおかしいのではなく、おかしいと思うことに対して何もいわないことの方がよほどおかしいのです。

ご両親もY子さんを応援していただけますように。

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